といえば、綾小路公麻呂の決め台詞なんだけどね。
昨日。
40年前に出会った御仁が、八王子からいらっしゃった。
あれは、まだ、僕が、成人式を迎えて、何年かたったころだ。
今では、サヨクなんてカタカナで書いて、あんまり、流行らないけど。
新左翼、と言っていたころ、彼は、なんていったか。
やっぱり、そんなポジションで。
何歳年上だったか、3歳かな。
それこそ、中原中也だとか伊東静雄だとか、わからないながらも、ランボーだとかね。
そんな詩集を手元に置いていた頃。
吉本隆明なんかも、あっただろうな。
なんというか、なつかしさ、とでも呼べるのか。
昨日は、三時間、四時間があっという間にすぎてしまい。
夜の会合があるので、ということで、彼と別れたわけだ。
4年間、お母様を介護され、あちら側へ送り出した、と言ってたな。
その頃は、心療内科へ行こうか、というくらいになった、とも。
話は、多岐にわたったんだけど、誠実な人柄がね、にじみ出ていて。
そこは、40年前と変わらず、という風情でね。
そんな彼は、相変わらず、左翼だった。
そう、今となっては、世にも珍しい、「左翼」です。
なんて書いたことを知ったら、お茶目な顔で、怒ったフリ、するかもな。
そんな御仁だったのですが。
今週末は、おじおば会のお泊り保育で。
彼女、彼たちは、今から待ち遠しい、もういくつ寝るとお正月、ってわけで。
お彼岸すぎに、そんな企画をするのも、一興というものだね。
なんていうのか、ワクワクする、心の奥のほうの動きをこちらも味わう。
ということが、どうも、人生の意味だね、生きる意味、とでもいいましょうか。
あとは、何もいらない、というか、幻想に惑わされたことごと、か。
幻惑、だ、という仮説も成り立つかも。
僕がワクワクすることで、目の前の人がワクワクし、それをみて、さらにワクワクし。
という連鎖、相乗作用とでもいうのか。
ワクワクに似ているものが、ビクビクで。
どうかすると、これが倣いとなって、結構、充ち足りちゃうという心の動きってのもありで。
なかなか、人間ってのは、複雑な仕組みを体内に持っているようでね。
ところで、この間、神社おたくと神社めぐりをして、ご祭神がなんとかかんとか。
と、わけわからない名前をここに書き連ね、失礼したのですが。
明治維新のときに、6割くらいの神社で、ご祭神を、ケイレツ化した。
なんていう御仁があり、安丸良夫さんという方なんだけど。
おいおい、そうかよ、ってなもんでね。
これからは、少し、注意深く見ないとな、という気分ではあるのです。
天照大神さんを頂点にした、ま、国家神道というのか、一神教的な、というのか。
そんな仕組みを作ろうとしたようでね。
そうなんですか、ってわけだけど。
しかし、その実、境内の、あの空気感というのか、そんなものと交わって来る。
ってのが、基本なんで、どうでもいいといえば、どうでもいいんだけども。
ちょっと、関心が向きなおしているんです。
邪教淫祠(じゃきょういんし)というような言い方で、おおくの民間宗教、信仰が。
隅の方においやられ、それこそ、零落した神々をたくさん作っちゃったわけだ。
維新という国家事業をするには、それも、ある種の必然だったのかもしれないね。
なんて書くと、落ちぶれさせられた神々は、お怒りになるかも、だけど。
あの頃、零落した神々のさま、暮らしぶりは、かなりひどかったんじゃないかな。
つい最近まで、声を潜めて話す、という隠れキリシタンみたいな風情は、あったからね。
だいたい、今でも、スピリチュアルなんてのは、この科学の時代にありえないでしょ。
みたいな言説は、普通にまかり通っているからね。
もっとあなたも現実を見なきゃダメよ的な、ね。
ま、そうなるのも、わからなくもなくてね、零落し、社会から離反せざるをえない人々の。
心持ちってのは、どうだろう、言葉にすれば、どうせオレの人生は‥‥的なものには、なるんで。
物事の見方が、どうしても、斜であったり、裏であったり、そんな方向からの見方にもなるんでね。
哀しいことだけど、卑賤というポジションに落とされた人々が、どうしても陥りがちな。
落とし穴ですね。
おれは貧乏だったから、おれの家系は島流しだから、日本は劣等民族だから、みたいなね。
そんなところから、物事をスタートしなきゃ、ってわけだから、エネルギーは余分に使うわけだ。
そりゃ、大変なことで。
なので、宗教にかぎらず、社会的に零落ポジションに落ちた人々を、あの手の人は、まったく、みたいな。
そんなひそひそ声がね、今でも、実際にはあって。
ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」では、スメルジャコフ、という私生児が、そんな役割で。
登場しているな、と勝手に解釈しているんですが。
唐突な挿話だけどね。
それはともかく、おれの血統はよくてあいつのは悪い、ってのは。
昨日の彼じゃないけど、左翼用語で言えば、権力の分断統治が云々、みたいな解釈にもなり。
という次第で。
あれ、今日は、2000文字を超えちゃったよ。
あれから40年、という思いがつのると、キーボード上の指が勝手に動いちゃいます。
ということで、偏向エントリーを終了します。