AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

疫病の天使(ノロウィルス)

2007年12月21日 | やっぱりメタル!!
先週ぐらいから今週にかけて風邪をこじらせちまいました。
ゲリ便に嘔吐、最近ノロウィルスという感染性胃腸炎が日本中に蔓延しているらしいが、どうやら私もそれに感染したようである。
おまけにゲリ便によるケツ拭き過ぎ症候群まで誘発してしまい難儀なことになっている。
今回の風邪は起きて活動していればどうということはないのだが、寝ると症状が悪化してしまうというやっかいな風邪である。

寝てもダメならやはりここは“毒には毒をもって制す”という言葉にならって、デスメタル界の病魔王MORBID ANGELの神通力に頼るしかないという結論に達した。
そこでモービッド・エンジェルのCDを引っぱり出してきて、先週から車ん中や就寝中にず~と鑑賞しておりました。
モービッド・エンジェルなら、まずやっぱ最高傑作と誉れ高い4th『DOMINATION』、それから疫病とうまく共存するという意味において2nd『病魔を崇めよ』なんかが効果あるんじゃないかと。
ところが、前者は車で鑑賞中に事故りかけましたし、後者は寝ている時に聴いていたら、悪夢にうなされ病状が悪化してしまいました。

かくなる上は、それらの狭間でグツグツと煮えたぎっている特効薬のような魅力をもつ3rd『Covenant』を試してみることに!!

この作品はモービッド・エンジェルの悪名を世に轟かせた4thの影にどうも隠れがちで、感性の鈍いデスメタオタクらにギターの音質が悪いだのと批判されているようだが、いやいやどうしてこの作品こそがダークなサウンドに彩られた独創的な音世界を持つ、モービッド・エンジェルの作品の中では最も奥が深く、味わい深い作品なのである!
悪魔と契約を取り交わしたかのような冒涜的なジャケ!そしてCD盤には中世の人々が悪魔に先導されているような図の絵が施されているという、外見からすでに尋常ならざるブラスフェミーさに溢れている。

「関西にー!穴掘りワン!」という空耳な冒頭で始まる#1“RAPTURE”から#4“VENGEANCE IS MINE”までの一気に駆け巡る野獣のごとき疾走感!特に#4でのピート“コマンド”サンドヴァルのアグレッシヴで凄まじい展開の高速ドラミングにはただただ圧倒される。
かと思えば後半にさしかかると雰囲気重視のドラマティックなフレーズを持つナンバーが続く。
モービッド史上最も聴きやすいキャッチーなフレーズを持つ#7“ANGEL OF DISEASE”はこの作品のハイライトといっても過言ではない冒涜的ナンバー。
ほかでもない、この曲のサビでは、あのアラブの狂詩人アブドゥル・アルハザードの『ネクロノミコン』にも記載されている“黒きシャブ=ニグラス招喚のための呪文”を、デヴィッド・ヴィンセントが圧倒的な迫力で捲くし立てる!!

Angel of disease one who shuns the light
Shub Niggurath goat with one thousand young


“光を遮る疫病の天使よ!
千匹の仔を孕みし大いなる黒山羊シャブ=ニグラスよ!”


そして間奏部分の冒涜的な響きを持つヴィンセントのベースワークもとてつもないグルーヴ感に溢れている。
#8“SWORN TO THE BLACK”は実にプログレッシヴな展開を持つ曲で、特に間奏のトレイのギターソロワーク、そしてピートの木目細かなドラミングとのコンビネーションプレイに注目してほしい!まるで異次元をあてもなくゆるゆると蠢く形容し難き無定形の蕃神どもが、時空を超えて飛来してくるかのようである。
そしてラストを飾るのが厳かな雰囲気を持つ二部構成からなる#10“GOD OF EMPTINESS”!!この曲ではヴィンセントが三種類のヴォーカリゼーションを使い分けるというデスメタルヴォーカリストとしては異例の離れ業をやってのけている。
ラストのRAMMSTAINばりの威厳に満ちたロウトーンヴォイスが実にユニークだ。まさに魔人である。


このアルバムのおかげかどうかわかりませんが、病状もだいぶマシになりました。
でも今度は親知らずが疼き出しました。
次は1st『狂える聖壇』でも聴こうかな。



今日の1曲:『The Lions Den』/ MORBID ANGEL

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