AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

君から離れられない

2012年12月29日 | まったり邦楽
先日購入したツェッペリンの『祭典の日』は、もう3周くらい鑑賞したろうか。
本作を観るにつけ、ツェッペリンが今年私がライブ観戦した大御所プログレバンドたちの比ではなく、世界最大級のライブバンドであることをヒシヒシと痛感させられる。

よく考えたら、私は今までツェッペリンのライブ関連作品には、あまり触れてこなかった気がする。ライブ盤もあんま聴かないし、『狂熱のライヴ』も『LED ZEPPELIN DVD』も実は持ってない。
だから、ツェッペリンのライブ映像をマトモにみたのは、今回が初めてかも。
でも、ツェッペリンライブの疑似体験的なことは、学生時代に2度ほど経験していたりする。
そう、CINNAMONというバンドのライブにおいて。

CINNAMONは、日本のツェッペリン完コピバンド。私はツェッペリンの魅力のほとんどを、彼らから学んだといってもいいかもしれない。

一番最初に観たのは、1994年。京都MUSE HALLでだった。
実はこのとき人生初の逆ナンにも遭ったことを記憶している。入り口でチケット買おうと思ったら、女の子が突然「あの、サイフ忘れたんでチケット代貸してくれませんか?」と話しかけてきて、かなり困惑した。なんとか断ろうとやりとりしてるうちに「もう、ライブやめて飲みにいきませんか?」と、わけのわからん展開になって「いや、中に友だち待たせてるんで」と、なんとか振り切ることができた。
実際ツレと中で待ちあわせていたので、誘いにはのっかれるわけもなかったのだが、当時女っ気がなかった私のことだから、ひとりだったらどうなっていたかわからない。

しかし、その日のライブは、その不埒な誘惑を振り切ってよかったと思えるほどの凄まじいものだった。
メンバーは容姿からして40手前くらいだったように思うが、とにかくその演奏力と再現力たるや、凄まじいものがあった。
ヴォーカルのジャパメタ風のハイトーンは微妙だったが、ギターの人は本人以上にジミー・ペイジしていたように思う。弓を駆使してのボウイング奏法はもちろん、“胸いっぱいの愛を”でのトリッキーなテルミン奏法は私にとって衝撃だった!こんなの見たことなかったから。
ベースは志村けん似の小柄なおじさんで、“貴方を愛しつづけて”でのキーボードを奏でながらのペダルベースってのをこの人の演奏で初めて知って、その見事な楽曲の再現ぶりには舌を巻いた。
ボンゾのドラムセットをほぼ忠実に組み立てたキットにドッカリと座ってる大柄のドラマーさんは、ひとりで司会進行を担当してて、とにかくよーしゃべらはる人だったが、ツェッペリンに対する造詣の深さとマニア振りはハンパなかった。
「今演奏した“移民の歌”は、何年何月何日の何々公演の時のジミー・ペイジがテンポをずっと間違えて弾いてたヴァージョンです。」とか、とにかく芸が細かい。
聞くところによると、どっかの薬局のぼんぼんらしく、まぁこのCINNAMONのバンド活動はほとんど娯楽感覚でやってはったのだと思われる。

アルバムも3枚ほどリリースされており、私は『CINNAMON Ⅲ』というのを1枚持っているのだが、ツェッペリンナンバーを58曲短縮メドレー式に延々演奏しているというもの。
間奏とか、いろいろなライブヴァージョンを再現したものが多く、“天国への階段”なんて4パターンくらいでてくる。本作を聴いていると、ツェッペリンのライブにおけるアレンジセンスの凄さやソロワークのメロディの良さに改めて気づかされたりする。
とにかく遊び心がきいていて、なかなかどうして退屈しない作風となっている。

さてはて、今後CINNAMONの「祭典の日」はやってくるか?



今日の1曲:『IN THE EVENING』/ CINNAMON

コメント
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