梅雨入り後、ほぼ毎日のようにどんよりとした日が続いている。カメラを持って散歩に出ても、あたりが薄暗いためなかなかきれいな写真は撮れないが、だからと言って梅雨景色の中に美しいものがないとは言えない。
山登りを始めた当初は、とにかく天気が良くなければ楽しくなかった。尾根を歩いていても山頂に到着しても、展望が開けてなければ山登りをした意味がないとも思っていた。が、実際にはどこまでも晴天で見晴らしのいい日のほうが少なく、たとえ天気がいい日を選んで出かけたところで、山の天気は目まぐるしく変わった。
毎日の散歩にしても、爽やかな天気は確かに気分は盛り上がる。が、そんなことばかり言っていては、楽しくない散歩もしなければならなくなる。歳を取ってくると知恵もついてくるので、天気が悪ければ悪いなりに、その状況を楽しむようになる。物事がうまく行かないことも人生の楽しみのひとつと考えることで、気分が落ち込むことを避けて通ることができるのである。
近頃は、レインコートを着て、頭からフードを被り、ビショビショと雨の降る中を山歩きをするのも満更でもないと感じるようになってきた。雨の日の散歩にしても、鬱陶しいばかりでなく、雨には雨の情緒があると思っていれば、雨の中の散歩も楽しいものだ。
雨に濡れた花々を愛でる。
薄暗い林の中で雨音を聞く。
普段は見晴らしのいい丘だって、何も見えないことでいろんなことを想像させる。
テオは新調したハーネスを体につけ、雨だろうが晴れだろうが楽しそうだ。新しいハーネスは青にしようか迷ったが、グレーにして正解だった。テオが男らしく見えるし、救助犬か警察犬のようにたくましく見えるのだ。
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