棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

誘惑の教会

2008-10-13 17:12:17 | 創作活動
誘惑の絵などと意味深なことを言いましたが、中身は私の頭とおんなじで、大したことはありませんね。
ヨーロッパ旅行となれば美術館・教会めぐりはかかせません。
それにしても、教会の立派さは、人々の喜捨の結晶体と見るのは、へそ曲がりでしょうかねー。
宗教の中身は違っていても、東西南北・新旧、いずこの民族も、喜捨こそ尊きこととして、立派な殿堂を建てのことは同じですね。

教会内部の空間は、はるか上空の天国を創り上げ、光も音も天上から降り注いでくる装置です。
ミサや演奏会を聴くことができましたが、想像を超える音の響き、光の屈折などなど、木造建築では出来ない世界だと感じました。
そして・・・金箔が輝く祭壇には磔刑のイエスがあります。
それがすざましい。
写実であればあるほと、おぞましく・おどろおどろしている。
なんともアワレな姿なのである。
どうしてそこまで表現しなくてはならないのか、不思議なくらい血の臭いがある。
絵画作品よりも、彫刻物のほうがリアルだけに、正直、食傷きみになってしまった。

「血の臭い」と思わず書いてしまったが、血で連想したのがインド・ネパールのヒンドウー教です。
この宗教も血が大変お好きで、その神様(カーリー)もあり、血をぶっかけあうお祭り(ダサイン)もあるが、明るいのです。
キリスト教のような陰湿さがないのは、基本的に気候・風土と関係があるのではないだろうか。
またまた話は横道に入ってしまいましたが、邪宗といいながら地域の伝統文化・宗教を弾圧してきたキリスト教は、同じくらいデーモン・サタンがお好きなのです。
教会の壁面には意味はともかく、いっぱい潜んでいるのです。
写真はクラナッハの素描

ryusun

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絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本