私がブログ更新をサボっている間にも、下保内の住宅工事はサクサクと進んでいます。
断熱工事ちゅー
屋根(このまま天井にもなる)に高性能グラスウールを[充填] 上棟の時に充填した付加断熱と合計で、235㎜になります。(このあと気密シートで覆います)
そこそこの厚みだが、実はそんなに費用をかけないで、もっと厚くもできます。
計算上のスペック(性能)を単純に上げたいのなら、平らな天井にして、その上に断熱材をたっぷり敷き込めばいいのです 簡単です。
でも、当社では単純に厚み増す事よりも、この[充填]する事にこだわります
(というか、隙間を作らない事にこだわります。)
天井の上に乗せた断熱材。ほんとにきれいに隙間なく敷かれているのでしょうか?
点検やメンテナンスなどで、天井裏を除いた事がある人はわかりますよね
天井上には天井の下地はもちろん、それを吊っている吊り木や梁、ダウンライトの出っ張りや電線などなど様々な障害物がたくさんある。隙間なく断熱材を並べるのは至難の業。
確かに、たくさん断熱材を乗せれば計算上の性能は良くなります。
でも、その断熱材に隙間があったら計算通りの性能は絶対でていません
気密測定すれば、隙間があるかどうかわかります。 でも、これはあくまでも気密層の話
断熱材の隙間は、残念ながら数値には出てきません
どんなに大きな欠損があっても数値では出てこないんです・・・
そこで、当社ではなるべく隙間の出来にくい施工方法として、タルキ間に断熱材を充填しています。
(壁面と同じ考えですね。)
ですので、必然的に屋根のタルキを利用した充填断熱となるケースが多くなります。
もし、天井断熱するなら、桁上などに平らな床を作りその上に断熱材をきれいに並べるか、たっぷりと吹き込みする方法がよさそうです。(厳密に言えば桁上断熱ですけどね)
もちろん計算上の性能も大事です。当然です! しかしその計算通りの性能が実際に出せるか?は、施工の方法や施工する職人の技量にかかってくるのです。
どうしても、わかりやすい[スペック]での競争と、なってしまいがちですが、数値にばかり気を取られていると大事なところが見えなくなってしまいます。
実は、自動車のように完全なオートメーションで作られるような物でも、一部の高性能な車種ではその道を極めた限られた職人いわゆる[匠]によって、エンジンなどが組立てられています。(当然、安い車は作れません)
部品も道具も作り方も全く同じだけど、作り手によって大きく差が出るということなのです
住宅と自動車は違うかも知れません。
でも、工場ではなく現場で作る手作りの住宅だからこそ、その差は大きくでると思います
昔の住宅と違い最近の住宅では本格和室がなくなって、大工の匠の技の見せ所がなくなったと言われます
でも、本当は断熱や構造など見えない所にこそ、その技を存分に発揮して頂く必要があるのです
にほんブログ村