足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY市場、アップルの決算で”ほっと”する

2013-04-24 07:58:30 | 株式

NY株は午後1時過ぎAP通信上でホワイトハウスが爆破されたというニュースが流れ一時は160ドル以上の暴落になったが、ハッカーによる情報とわかるや反騰した。

この日の焦点であるアップル(AAPL)の決算は予想を上回り株価は反騰した。増配、自社株買いと大幅な株主還元を発表した。株価は引け後の気配が+5.2%上がった。アップルの決算は市場の大きな関心事であったが、一息ついた感じ。

前日、決算を発表し会員数が増加したネットフレックス(NFLX)は空売りの買い戻しで+24%急騰した。

G20が終わり円安誘導という批判が出なかったことで日本株人気が出てきた。最近のデータでは外人買いが急増しているが、まだ出遅れたヘッジファンドなどが多く押し目狙いのところが多い。

昨日の東京市場ではジャスダックの売買代金が先週水曜日の1852億円を上回り1979億円と2000億円に接近し市場人気は2005年のライブドア・ショック前の水準に戻ってきた。

個人投資家の市場への復帰を示す数値である。

売買代金の46%はガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)が占めるという異常な状況ではある。好悪は別にして個人投資家の資金を市場に引きつける役目をはたしている。1998年のヤフーを想起させる。

個々の銘柄ではトヨタ(7203)、デンソー(6902)、東海理化(6995)などのほか金融ではオリックス(8591)の株価の調整が進んできた。


業績の増額修正に人気・・・物色範囲を広げたい

2013-04-23 07:15:20 | 株式

NY株は好調な決算発表を背景に上昇した。

キャタビラーが中国での販売の回復を材料に株価が上昇した。同時に2008年以来の自社株買いも好感した。

このほかハイテクのネットフレックスの売上が予想の上限の数字を発表し株価が+7%以上の急騰になり、明日の決算発表のアップルへの期待観につながった。

そのほかハイテクではマイクロソフトにアクティビストのバリュー・アクトが大量保有したのに反応し株価が上昇した。

これまで相場の足を引っ張っていたハイテク株の反騰が目立った。

今週から東京市場でも決算発表が本格化するが大幅な増額修正組もが散見される。

本日はウォール街でのキャタビラー人気に反応して、建設機械のコマツ、日立建機、竹内製作所、タダノなどに人気が集まるだろう。

またウォール街でのナスダック指数に回復の気配が感じられるが、東京市場でも円安を背景にハイテク株に見直し人気が集まるだろう。

引続き証券株の人気に注目されるが、特に中小型の証券株に新高値銘柄が増えてきた。

これまでの野村、大和への物色から銘柄の幅を広げたい。


米バロンズ誌の相場アンケート・・・強気が史上最高

2013-04-22 05:00:08 | 株式

今週のバロンズ誌が春秋年2回の「マネーポール」(Money Poll)(機関投資家向け投資アンケート)を掲載した。

135社の回答者の32が来年半ばにはダウ平均16000ドルに達するという目標値を出した。

回答者の74%が強気で20年ぶりの高い水準になった。ITバブル渦中の1999年春には45%、同年秋には54%が強気で数字の高い記録であったが、現在の水準はそれを大きく上回る。

6ヵ月前の昨年秋には強気が46%であった。

強気の根拠は住宅の回復、自動車の好調、シェール革命、株高による資産効果―などである。

強気筋の最高値はダウ平均17500ドル説を出した運用者であった。

有望業種はハイテク、エネルギー、金融である。

バーナンキ議長の任期が来年1月に来るが77%の回答者が本人の強い意志で退任するとみており、後任にはイエーレン現連銀副議長の就任を期待している。バーナンキ議長の信奉者。

円安は続くとみており海外株では日本とブラジルを有望とみる。

逆張りの発想からすると「万人が強気になると警戒」という見方もできるが、インターネットのおかげで情報が瞬時に幅広く伝わる時代になっただけに、これまでの経験則よりも正確なファンダメンタル分析が有用な時代が到来した。

今週から東京市場でも決算発表が始まる。

G20も終わり再び市場への資金の流入が増加するだろう。

今週は米バロンズ誌のアンケートからヒントを得て自動車株に注目を移そう。

「今回の人気には出遅れた」と感じておられる向きは周辺株の投資に注目しよう。自動車株は昨年10~11月に底入れした。リード役はトヨタ自であるが、それを上回るパフォーマンスを上げてきたのがデンソー(6902)、東海理化(6995)である。カーエレクトロニクス化は加速化してきた。

足元の過熱感は自動車株に比べて一足先に解消した。


ヘルスケアから10倍株・・・・成長の矢になる

2013-04-20 11:31:09 | 株式
ワシントンで開かれていたG20では円安についての批判は出なかった。
麻生財務相は「デフレから脱却する過程での副産物」を主張し、IMFのラガルド専務理事、バーナンキ議長の賛同を得た。
ただ韓国が「現在の円高は北朝鮮問題よりも経済にとっては脅威」と批判したが少数意見に終わった。円相場はNY市場では100円に接近し、次の目標の110円に向かって進む。
安倍首相の記者会見で3つの矢の成長戦略が「医療、女性」が真っ先に軸になることが明らかになった。
本欄では株式市場の人気業種として医療機器関連を早くから取り上げてきたが、いよいよ現実買いの段階にはいる。息の長い相場になるだろう。投資家にとっては大きなチャンスが来た。
古くから米国ではヘルスケアという業種が投資銘柄のカテゴリーとして定着しウォール街の成長分野として確固たる位置を占めてきたが、日本には欠如し医薬品関連だけがあった。
しかしこれからは医薬品も含めたヘルスケアという業種が定着するだろう。
個々の銘柄の動きをみるとすでに立派に相場の柱になってきた。
われわれが注目した銘柄の値動きを昨年10~11月の安値からみると次の通りだ。
山下医科機械(3022)+4.1倍、日機装(6376)+65%、日本光電工(6849)2.1倍、シスメックス(6869)2.0倍、朝日インテック(7747)3.5倍,大研医器(7775)3.6倍。
(日経平均は+59%)。
これからはもっと銘柄の数を増やすつもりである。
数十年前にウォール街を見たとき、医療機器関連が成長分野として確立されていることに関心を引き付けられたが、東京市場では銘柄探しには苦労した。規制がひとつの壁だ、それが取り払われる方向で、成長戦略にはいっいた。老齢化日本を若くする手段でもある。
これらの分野の投資ではデンバーガー(10倍になる株)が出てくるだろう。



米国株の第1四半期のプラスは強気相場を暗示

2013-04-19 07:31:28 | 株式

日米とも引き続き調整局面が続く。

ウォール街では決算発表が佳境に入ってきたが好材料に大きく反応するよりも悪材料に敏感という動きだ。投資家のセンチメントの根底にはいましばらく休養したいという気分が強い。

ウォール街では“Sell in May and go away”(5月に売って手を引く)という経験則が古くからいわれる。「手持ち株を売ったあと10月まで休養する」というのがトレーディングのルールとして確率が高い。年初来の上昇相場にうまく乗った投資家にはこの経験則が頭をよぎる。

最近の投資銀行レッグメイソンのレポートでは「第1四半期に10%以上の上昇相場を記録した年は1930年以降に12回あったが、その年の相場が上昇して終わったのは10回」という記録があるに注目する。レポートは今後の相場展開には強気だ。現在の上昇相場は35年続く可能性がるとしている。

東京市場も目下、調整相場は順調に進行中だ。今月上旬に日経平均の対25日移動平均との乖離率が+8.15%と過熱ゾーンにはいったが昨日は+3.72%まで下がった。理屈をいえばゼロかマイナスになれば理想的である。

注目をはじめた医療機器関連のシスメックス(6869)の過熱も和らいできた。押し目買いのチャンスを狙いたい。この株は10年で13倍になった。成長はこれからも続く。