今週にはいってからの2日間の下落で相場の過熱感は解消してきた。
NY株の反騰、円相場の軟化という材料も出て相場環境はよくなってきた。
昨日の下落相場のなかで気を吐いたのが不動産関連のケネディクス(4321)で売買代金が前日の第2位からトップになった。リーマンショック後、決算には先行きに疑義注記がなされたが、資産の整理で苦境を切りぬけた。株価は安値から短期間に10倍になった。
最近の上昇相場のなかでこの種の動きをする銘柄が散見される。
そのひとつが2003年に公開されたアンジェスMG(4563)だ。日本のバイオ関連の名実とも第一号の公開として市場の大きな期待をになって公開された。大阪大学の現職の助教授が起こしたベンチャー企業である。公開後も創薬のための特許を内外で取得し、臨床実験を重ねてきたが、期待された大型の新薬の企業化が実現していない。最近は腰痛の治療薬の特許を取得し日本臓器と組んで臨床試験に乗り出すことになった。企業化が実現すると大型新薬になるし、腰痛で悩むのは日本人だけでなく、世界中に患者は多い。株価はケネディクスのように最近10倍になり大商いが続く。
このような現象が株式市場で散見されるようになったことには注目したい。
外人、機関投資家が売買に参加するのではなく個人投資家が活躍する。この種の人気が市場でみられるようになったことには、相場の先行き判断する上では大きな注目点である。