黒田新総裁の存在感を世界に誇示した金融政策への転換であった。
海外のメディアの反応は前向きである。特に今回の緩和策はすでに欧米が実行した内容でバーナンキ議長、ドラギECB総裁、英中央銀行などの新次元の政策に続くものという評価である。
ようやく日銀も国際的な金融政策の流れに参入した。
海外の市場でいちばん大きくは反応したのは円相場でNY市場では96.36円まで下落し3月上旬の水準まで下落した。
政策の内容につては様々な評価が出ているが、いちばん注目したいのは金融緩和の温度をマネタリーベースにしたことである。
本日の日経新聞にはマネタリ―ベースについて「世の中に出回っている現金(銀行券と硬貨)と、金融機関が預金の払い出しに備えて日銀に預けている「当座預金」の残高合計で、資金供給量ともいう」と解説している。
世界の債券王のピル・グロス(ピムコ投資顧問の経営者)も今月の彼の時評のなかで米英の中央銀行の金融緩和の推移をみるのに取り上げている、いまや世界共通の指標である。ようやく頑なな日銀も採用に踏み切り、理解しやすくなった。
さて焦点は円安トレンドの再燃人気を買うことにある。目先は100円台が視界にはいってきた。
相場の中味は昨年11月を底とするアベノミクス相場の原点に戻る。
投資戦略はそれ以来の上昇相場の中味を振り返りたい。リード役は不動産、金融、輸出関連であった。