足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

製薬企業のR&Dの効率化が材料になる・・・バイオ株が先導

2013-04-29 09:10:31 | 株式

先週末の円相場は98.60円と1週間前の99.33円からやや円高に振れて終わった。

1週間前には100円台乗せも時間の問題とみたが、大台替わりは実現しなかった。

週末の日銀政策会合では目新しい材料はなく月間で7兆円の長期国債を買い増していく路線を確認した。

円をショートしてきたトレダーやヘッジファンドなどは、先週末にはショートのポジションを落し差引きのショートは15%減少した。このままショートを減らしていくのかは不明だが、日米の金利差が先行きの判断の」

大きな要因である。

発表中の企業収益は好調で見通しも久しぶりに強気になってきた。輸出企業は95~98円で先行きの予算を立てている。これ以上の円安は収益のプラスアルファとみており、110円にでもなれば景気回復のスピードを一段と高めることなる。

ウォール街では医薬品株に見直し人気が続く。

大手医薬品企業の特許切れ問題を静かに克服し、これまでのパイプラインから新しい製品が出始めた。最近はパテント・クリフ(特許の崖)がやかましく株価は懸念材料は織り込んだ。業界は製品開発に全力をあげ、最近はR&D(研究開発)の生産性を上げることが課題になってきた。以前は有望な新製品には資金を惜しみなく投じる風潮があったがメスをいれることが業界の合言葉になってきた。率先したのは大手企業だが、その成果が最近の第1四半期に顕在化し始めた。

バイオ大手のバイオ・アイデック(BIIB)の株価は1年で2倍になったが、投資家がR&Dの効率化を見直し始めた典型的な事例である。

このような流れが日本の製薬業界にも見られる。最近の株価のパフォーマンスは自動車、不動産、金融・証券並みになってきたことに注目したい。