NY株が下げ止まらない。銀行株に一時、国有化のウワサが飛び交い金融不安の再燃を危惧した。
元凶はシティ・グループだ。昨日も大幅な下落で新安値になった。政府は「国有化は考えていない」と打ち消したので後場には相場全体はが多少は戻りにはいったが、銀行株には落ち着きがみられるまでは投資家も先行きの相場には安心感は戻らない。シティ・グループの株価の動きをみていると昨年11月のセーリング・クライマックスを想起する。昨日は$1.95.
またダウ採用銘柄でシティとならんで相場の足を引っ張る常連はバンク・オブ・アメリカだ。株価は$3.79で終わって新安値だ。昨日は首脳陣が「当社の流動資産は十分ある」と社内向けにメモを流さなければならないほど、社内でも動揺が広がっている。
相場の環境は最悪であるが、ナスダック指数をみていると「あれっ」と思う。昨日もグーグルやアマゾン・コムなどのインターネットの人気株は強かった。11月の相場の安値時に比べてグーグルは+40%、アマゾン・コムは+84%も上昇している。
この事実をどう読んだらよいのか?
グーグルもアマゾンも金融危機や景気低迷の圏外にある。業績は第4四半期も増収、増益であった。
また昨日は金相場が急騰し昨年3月の史上最高値に接近した。金鉱株が強い。
このような現象は昨年11月の金融危機時には見られなかった。
金融危機に対しての政府の対応への期待感が残されている証明でもある。