相場の方向性が短期間のうちでも決まらない。
世界の株価の方向性を左右するNY株の人気が日ごとに変化するからだ。
1月のパフォーマンスは最悪であった。しかし2月にはいってから注目されるのはナスダック指数が堅調なことだ。
昨日はインテル、マイクロソフト、アップル、ヤフー、グーグル、アプライド・マテリアルズが上昇した。
別に取り立てて材料が出たわけではないが、ハイテクの大型株の下値が固まってきた。
オバマ大統領が景気対策の柱の一つにインターネットの普及に力点を置いていることを市場が注目し始めたのか?
先に開いた経済界首脳を集めた会合ではハイテク分野の技術革新を強調した。オバマ大統領の右の席にグーグルのシュミット会長が座ったのに注目するメディアが多かった。大統領の選挙キャンペーンでは、グーグルがオバマ大統領の実現に大きな貢献をした。
オバマ大統領もグーグルの本社を訪問し、長時間を過ごしている。インターネットを駆使しただけに、その成長には米国企業の将来の行き方を見た。
インターネット先進国でいまさら「ネットの普及に力をいれる」というのもおかしな話に聞こえるが、ブロードバンドの普及率が日本に比べても大きく出遅れた。これからの技術革新の進展におおきな障害になるとオバマ大統領は判断した。
ハイテク株といえば新春のバロンズ誌の座談会で、これまで推奨銘柄の的中率ナンバーワンのフレッド・ヒッキー(ハイテク専門のニュースレターを発行)が久しぶりに米国株の買いを推奨し、マイクロソフトを取り上げた。米国のハイテクの象徴である。その見方は短期的には当っている。過去4年間、「米国株売り」で一貫してきた投資家である。
株式市場の一部に春の訪れを暗示する動きである。