金相場が昨年3月の市場最高値$1003に迫ってきた。
昨日の引け値は2月受け渡しの先物が$980.80。
昨年の石油相場の投機人気のときとは異なり静かなる上昇だ。米国では金投資についての投資手段は多い。特に金上場投資信託(GLD)はもっとも市場性があり機関投資家も利用する。昨年3月のときは石油を初め商品相場の上昇のなかでの動きであったが、今回は商品相場をリードする。米国ではFTFの組み入れの金が1000トンを越えた。初めてのことである。年間の金の生産量の約3分1弱に当る。
それに金鉱株も元気づいてきた。金融危機に対してのヘッジとしての資金が流入している。1929年の恐慌のときは全体の相場のトレンドに逆行して上がった。ホームスティク・マイニングの株価は1929年に$65であったが、1935年には$500になった。増産で販売量が増加し、それに金相場の上昇という2つのメリットが企業業績を押し上げた。
ヘッジファンドの運用者フェリッス・ズーロッフは「米国の財政赤字を金で支払うなら、金相場$6000が必要」試算している。
東京市場でも金のETF(金連動投信・大証)という投資手段がある。ドル高が進めば2重のメリットが出る。