足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は小康・・・金が急騰

2009-02-12 07:53:01 | 株式

前日の暴落から一夜明けたウォール街であるが、この日の市場は多少、落着きを取り戻した。

ガイトナー財務長官が議会証言した。「指名を受けてから1ヵ月も経つのにアウトラインだけ」という批判が議員から出た。

しかし財務長官は「これまでのように政策をしばしば変更するようなことは繰り返したくない。対策には米国が持つ資源をすべて発動する。そのためには数週間の時間が必要」とひるまず反論した。スピードが信条のオバマ大統領であるが「時間単位の市場の反応に応じるつもりはない」とい財務省のスポークスマンの見方には議会も理解を示したようだ。

市場がビッグサブライズするような政策を狙うのではなく、「再び危機に陥らないような万全の策を狙う」とガイトナー財務長官は強調する。

市場の不満は消えたわけではなく前日、銀行株KBW指数は‐14%であったが、この日は+6%とわずかの戻りにとどまった。

市場には先の7000億ドルの金融安定化のための支出に、さらに30005000億ドルの資金が当面は必要という見方も出ている。

当面は追加資金をめぐってさまざまな議論が出てくるだろう。

昨日の市場で注目されたのは金相場の急騰である。30.30ドル高の$944.50になった。昨年末の$870から+8.5%だ。

資金を安全な資産に逃避させる動きが、今回は政府の短期債から金に向かう。

米国政府の膨大な借金を返済するために、米国政府の保有する金で当てるとすれば金価格を$6000にする必要があるという試算も出ている。