足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY市場は休場、ヨーロッパは落着く

2015-01-20 07:06:44 | 投資戦略
NY市場は休場。マーチン・ルッターの祝日である。
先週の世界の株価の波乱要因であったスイス市場も落ち着き株価は+3.12%反発、独、仏、オランダなども上昇した。スイス中央銀行が電撃的にスイス・フランの上限を撤廃、世界の株価を揺さぶった。1970年代にはチューリッヒの小鬼という言葉が流行し、金相場の動向を左右した。先週には当時のスイス金融市場の影響力を想起する向きも一部にはあったが、その種の懸念は薄れた。世界の経済構造は大きく変化した。
今週22日にはユーロ中央銀行の会合が開催され資産買上げ政策が決まる。


昨日も書いたが今週から米バロンズ誌が新春座談会の記事を掲載し始めた。参加者の見方には2015年は波乱の年になるとみる見方も出ていた。
最初に発言したフェリックス・ズーロフ(ズーロッフ・マネジメント/スイス)は「春にかけてNY株は15%下落し世界に弱気人気が波及する。米国の企業業績の不振、ドル高の影響である。しかし米連銀が動き金融政策で株価を支え、後半には反騰する。波乱の年だがトレーダーにとっては理想的な展開」とみている。1年前の座談会での米国株の予想の適確率が最も高かった。危機に強い運用者で2008~2009年のリーマンショックでは運用成果は無傷で通した実績がある。
一方、ゴ-ルドドマン・サックスの著名なアビー・コーヘンは「相場は連銀の政策次第だが、金利の上昇がなければS&P500は2300ポイント(先週末2019ポイント)にも達する」とみた。参加者のなかではもっとも楽観的な見方である。グリーンスパン時代には連銀議長よりも、その発言はウォール街を動かした。
座談会を通読した印象では相場は引続き連銀の金融政策に影響をうけるが、通年では大きな変動のない年というのが大勢の見方である。