足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

東京市場に関心・・・波乱後の世界の先行指標

2015-01-19 06:56:34 | 投資戦略
今週のバロンズ誌が新春座談会を掲載した。海外からの参加者2名(スイスと香港)を含め機関投資家、ストテジストなど第一線の専門家が経済、相場、個々の投資戦略を議論し、前年の具体的な投資対象の評価も掲載された。まさに真剣勝負の討論会である。
今回はメンバーの入れ替えがあった。ニュースレターのフレッド・ヒッキーに代わり著名なデビッド・ヘローが常連メンバーに加わった。ハリス・アソシェイツの国際投資部門を担うデビッド・ヘローだ。モーニングスター社から21世紀初頭10年間の最高の運用者の栄誉を受け一躍してメディアにも注目されるようになった。これまではあまり表面には出なかった。ハリス・アソシェイツは日本株投資でも成果を上げ、昨年末に日本の公的年金の運用会社に指名された。
われわれもここ3年間、彼の投資戦略には大きな関心をもち追跡してきた。2012年末の東京市場の底入れを誰より早く予見した実績がある。彼は2012年半ばから日本に強気に転じた。アベノミクスには関係なく、ファンダメンタルから日本を評価した。
座談会は今週と来週の2週間にわたり掲載される。
第1回目の座談会を読んで注目されることは日本株がひとつの話題になったことだ。常連メンバーのマーク・ファーバーは日本に慎重だが、デビッド・ヘローもアベノミクスを前向きに評価し、ゴールドマン・サックスのアビー・コーヘンが賛同した。
現在の日本株には外人の間でも賛否両論が出てきて、見方が真二つに分かれる。座談会の討論のテーマになったのは、ここ10年間見られなかったことである。外人投資家の関心の高さが消えていない。
具体的な内容については来週のバロンズ誌に掲載されるだろう。
また原油価格の下落が2008年7月の$147から同年12月には$32まで急落し、リーマンショックを暗示したことが話題になった。その後、世界経済が不況に突入した。現在の石油の急落が当時を連想させることが話題になった。

今週は23日のユーロ中央銀行の理事会が開催され金融緩和策が検討される。また先週のスイスフランの急騰がどのような余波をもたらせるかが関心事である。
東京市場では世界の市場に先行して取引がはじまるが、先週の世界の激変を占う上で、世界の投資家の目が集中する。