足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

新年もNY株が世界をリードする

2013-12-31 10:54:56 | 株式

東京市場は戻り高値で引け、NYダウは史上最高値を記録した。

振り返ると、ここまで来た株価の背景には米国の積極的な金融政策が原動力になった。米国のバーナンキ議長の優れた理論武装をした政策が、世界経済には長く歴史に残る成果を上げ、経済学の教科書のページをかざるほどの効果を表した。遅ればせながら日銀の黒田総裁がそのあとを追いかけ、柔軟性ある思考で日本経済と株価の方向性をウォール街に合わせることに短期間で成功した。苦難の時代が新しいリーダーを生み出すことを印象づける。アベノミクスの屋台骨である。新年もその政策は続く。これだけでも2014年の上昇相場を約束するものである。

それにいまひとりヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁に注目したい。知人のスイスのイタリア系投資銀行の経営者は3年前のユーロ危機の真っただ中、来日して「人生では初めて個人でイタリア国債を買った」と語ったことが記憶に残る。イタリア国債の金利が7%を超えたときであった。ドラギ総裁もバーナンキ議長の理論を実験しユーロ危機の回復の足取りを確かなものにした。

われわれわれの関心事は2014年の世界経済と株価である。2014年に課題を持ち越すのは米国の金利の反転の影響を受けたエマージング諸国である。インド、中国、ブラジルなど、それぞれが日本と同じように新次元の金融政策をとり、景気の回復基調に力点を入れている。

いまあたりを見渡すとこれといった新しい懸念材料はなく、久しぶりの明るい気分で2014年を迎えられる。

最悪のときも、好調なときも思い出すのはウォーレン・バフェットの「米国の力に全幅の信頼を置いてきた」ということばである。米国の存在が世界をリードするという構図は2014年も続く。

足元の相場をみると 20141月には米国の第4四半期の決算発表が始まる。米国のGDPには加速度が加わってきた。企業業績が先行きの米国株の期待材料である。

久しぶりに2014年の投資を考える楽しみのある雰囲気のお正月である。