足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

IPO(新既公開)人気に落ち着きの兆し

2013-12-12 08:01:23 | 株式

 米国では政府の債務上限問題で与野党の妥協が成立するめどが立ち、株価は皮肉にも売られた。ここ2年間、政治の混乱の原因をつくり出してきただけに、その成り行きが株式相場の最大の懸念材料視されてきた。

 問題の解決の可能性が高まれば株式相場にはプラスのはずでだが、相場は売られた。

 来週の連銀FOMCでは資産買い上げの金額が縮小するという見方からだ。株式相場の関心は再び金融政策の動向に移った。来年2月にはバーナンキ議長からイエーレン現副議長にバトンが渡されるが、それまでの政策変更の可能性はきわめて小さい。相場の下落は、むしろ買われ過ぎの反動と見るべきである。景気、過剰流動性を背景に上昇してきた相場の背景には変化はない。

 昨日はマスター・カード(MA)が急謄し、史上最高値を記録し$900台に乗った。材料は101の大幅な株式分割を好感した。そのほかにも増配、自社株買いという材料がある。どこまでも株主にフレンドリー(友好的)であるという経営陣の方針は堅い。

 ウォーレン・バフェットがマスター・カードに投資をしたが、株価はここ2年間で2.2倍、本年は+60%と好調な上昇である。「バフェットをコピー(追随)」という手法をして実践してきたが、改めてバフェットと米国企業のすごさが肌で感じられる。

 

東京市場では新興市場が好調で、なかでも先月下旬からのIPO(新規公開)の好調なことが相場の原動力になってきた。過熱現象が出ているが、さすがの市場もこの点には気がつき、今週のIPO銘柄の動きには鎮静化の動きも出てきた。新規公開銘柄は株価の落ち着きを見てから出動するという戦法が効く地合いに移行しそうである。