東京市場だけではなく、ウォール街でも相場の方向感がつかめない展開が続く。
今週は週初めがレーバー・ディで休日であったので、4日間の立会である。テクニカル指標は陰の極を示している。売買代金も3ヵ月移動平均に比べて30%減である。
機関投資家の間で評価の高いテクニカル・アナリストのジョン・メンデルソンは「プット/コール・レシオやArm指数のセンチメント指数は7月に相場が反騰した時のように相場の先行きには明るいサインが出てきた」という。
プット/コール・レシオはオプションのプット残をコール残で割った数値であるが、その数値は2009年3月の相場の大底と同じ水準になってきた。弱気が蔓延している。
またArm指数は「買いエネルギー」と「売りエネルギー」の相対比較であるが、8月は「売りエネルギー」が極端に高くなった。経験則によると相場の先行き反騰を示唆している。
またこんなデータもある。アナリストの買い推奨の銘柄の比率が29%を下回り10年ぶりの低水準になった。一方、アナリストの格付けのうち中立が66%と、これも異例の高さである。アナリストも気迷いである。自分の評価通りに株価が動かないからだ。
しかし昨日のウォール街では一時はドイツ銀行の大量の資金調達のニュースで株価は軟調になったが、すぐに金融株から戻した。
これらの動きをみると、目先の相場は7月相場の再現の模様をしてきている。