オバマ大統領が就任後、はじめて土曜日にラジオ、インターネットを通じての演説を行った。
その前には経済のアドバイザーを召集し、経済政策についてのまとめを確認した。
第一の目標は至急に雇用増を図ることで昨年260万人が職を失ったが、それを取り戻す。8000億ドルの政府の資金を投じるが雇用増はエネルギー、教育、医療、社会インフラに投じる。代替エネルギーは2010年までに2倍にする。
「単に目先の景気回復だけではなく、21世紀の米国の復活を目標」と強調した。
特に4人家族の労働者家庭には年1万2000ドルの収入減を埋める計画を出した。
「1兆ドルの所得が失われた。それを至急に埋めなければならない」ときわめて簡明な語り口で国民に呼び掛けたのは、さすがはオバマ大統領である。
この演説を受けて下院のペロシ議長は「2月16日のプレシデント・ディまでに対策が発動できるようにする」と語った。
「時間がエッセンス」という大統領の持論に同調する。
情報化時代にはいり通信手段が発達した。今回の大統領選では最大にインターネットの利便性を駆使したが、今回の景気対策でもフルにネットを利用する。
しかも国民に語りかける語り口は明快で、だれにでも分かり、先行きに自信を植え付ける。
先週はオバマ就任後、ウォール街では「材料で尽くし」で売られた。
それに対して市場との対話を早速、取り戻した。
今回の演説には具体的な景気対策が、柱だけではなく、数字で示したところが注目される。