世界中が注目した連銀FOMCでは金利が据え置きになった。
市場のコンセンサスでも今回の利上げを予想する向きは少なかったが、声明文ではしばらくは景気の回復にウェイトを置いた政策をとるという意図も読みとれた。
株価の反応はまちまちの受け止め方だ。
ただFOMC後のウォール街は伸び悩んだが、大手金融株は堅調であった。これまで金融不安ごとに売り込まれていた、大手投資銀行の株が買われたのは、連銀の「景気は堅調さを継続」という言葉に賛同する向きの買いがはいったのだろう。
買いの中にはショート・ポジション(空売り)の買戻しもかなり含まれていたとみられる。
東京市場でも大手銀行だけではなく、地方銀行の株価も強かった。今回の銀行株買いの圏外に置かれていたグループである。
連銀が持っている景気に関してのデータはどこよりも多く、精緻だろう。したがって「景気は堅調さを維持している」というのは、現状分析としては信頼できる判断だろう。
しかし、問題はそれが景気の自律的な上昇トレンドであるのかどうかとは別問題である。
われわれは出来るだけヘッジファンドの見方を収集しているが、現状では“株価はベアーマーケット”というのが、大方の見方である。そのシナリオで利益を上げてきた運用者だけに、市場の見方を把握している。
本日の市場では任天堂(7974)が戻り高値の「ふし」を抜いた。
最近の不透明な環境下でも下値を切り上げてきた。
次の材料は7月に業績の増額修正があるかどうかに関心がある。