今夜のウォール街では世紀のIPO(新規公開)が行われる。カード会社のビザ(株価シンボル=V)の公開である。
世紀というのは公開価格の$44で計算した市場からの吸い上げ金額が179億ドル(1兆7900億円)になることだ。これまでの記録はITバブルのピーク時であった2000年のAT&Tの公開の110億ドル(1兆1000億円)だ。
この市場の悪気流のなかでの公開に首をかしげる向きもあるが、同社はマスターカードを抑えて世界最大のカード会社であるし、サブプライム問題の圏外である。顧客への債権の未回収は窓口の銀行が負担する。それに消費者への与信行為(貸付け)は一切やらない。顧客の獲得、カードの決済システムの運用と保守である。
今後も売上の成長率は年20%弱が期待されている。
営業利益率は30%と高い。
有名なウォーレン・バフェットは世界第3位のアメリカン・エクスプレスの大株主で1990年代に株主になった。2007年末のバークシア・ハザウェイの年次報告書によると、所有株式の金額は投資銘柄の第2位である。トップはコカコーラである。
ビザの公開に先駆けて2年前にマスターカード(MA)が公開し、公開後、株価は4倍になった。公開後、$40台で買えるなら長期投資で注目したい。