先週末にウォーレン・バフェットが2007年の決算報告書を公表したことは書いた。
77ページにわたる内容だけに読み応えがあり、これから先1年のうちに何度もページをめくる。
この報告書と、それに含まれるバフェットの株主に宛てた手紙は、どんな株式投資の指南書も及ばない。
そのなかに、こんな内容の一文がある。
「現在の米国の年金は債券と現金の部分が28%、残りの72%が株式である。
年金は株式の部分を機関投資家とヘッジファンドなどで運用している。
現在の年金生活者の期待収益率は8%(複利)である。
20世紀の100年間のNYダウ平均は66ドルで始まり11,497ドルで終わった。
年5.3%(複利ベース)であった。値上がり益のほかに、配当が年2%あったので、年金生活者の期待に応えることができた。
さて21世紀も同じような収益率を期待すると2099年12月31日にはNYダウ平均は2,000,000ドル(200万ドル)にならなければならない」。
バフェットは今世紀のダウ平均の上昇率は20世紀に比べて落ちるとみる。
それをどのようにして補うか?
バフェットはこれまで42年間で+21.1%の成果を上げた。この間、S&P500も+10.3%であったので、インデックス運用でも年金運用は目的が達成できた。
しかし21世紀は株式の収益率は確実に落ちるとみる。
われわれもこの現実を真剣に考えなければならない。