足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

不透明感へのヘッジ

2006-09-12 17:23:26 | 株式

有名な投資家ウォーレン・バフェットの経営するバークシア・ハザウェイ(BRKA)の株価が昨日は史上最高値$96,7001130万円)をつけた。1株の値段なのでラウンド・ロット(売買単位100株)を投資するのには11億円必要。よほどの資産家でないと手は出ない。それでも株主総会の前夜祭には2万人(家族も含めてだが)以上が参集する。

バークシア・ハザウェイ株は過去1年間で+15%上昇した。この間NYダウ平均は+6.7%なので大きくアウトパフォームした。世界の資産家の関心が集中しているのをみると、投資家のセンチメントが株式への投資リスクに敏感になっているのがわかる。

バークシア・ハザウェイは一種の投資会社である。現在の社名になって以来の株主の純資産の上昇率は3,125倍と天文学的である。複利ベースでみた投資収益率は+21.5%(年率)である。

68社に投資しているがアメリカン・エキスプレス、ムーディ、ワシントン・ポスト、P&G,ウエルズ・ファーゴのほか、中核ビジネスとして保険会社ゲイコを経営している。

私の旧知のヘッジファンドは組み入れ上位2番目にしているが、設立以来、売らずに持ち続けている。相場の不透明感に対するヘッジでもあるのだろう。自分の運用能力よりもはるかにすぐれた天才の長期運用の勝利に賭ける。1ヵ月単位で成果を問われるヘッジファンドの運用者が投資するのだから考えさせられる。

バークシア・ハザウェイの株価が史上最高値をつけたことは、相場の先行きの方向性の欠如を意味している。