備忘録として

タイトルのまま

阿吽

2008-03-24 01:49:31 | 仏教

運慶の仏像が12.5億円で落札されたことがニュースで流れていた。仏像体内に仏舎利と水晶玉があることがエックス線で確認され、これが運慶作品の特徴であることから本物であることが確実になったそうだ。
運慶といえば、東大寺南大門の金剛力士像の阿形と吽形を作った鎌倉時代の仏師というのが教科書の知識で、阿吽(あうん)の呼吸が二人が物事を行う時に微妙な気持ちが一致することを意味するというのが辞書の知識。そして、阿は梵字の最初の語で"a"と口を開けて発音し宇宙の始まりを表わし、吽は最後の語で"hum"と口を閉じて発音し宇宙の終わりを表す。金剛力士像の阿形は口を開け、吽形は口を閉じている。


左:梵字の阿"a"字、右:吽"hum"字

梅原猛著”空海の思想について”からの知識では、空海は”吽字義”の中で阿吽をはじめ梵字一字一字に込められた意味と世界観を説いている。ただし、ここでいう字は目で見る文字ではなく発声された音に意味があるという。梅原の解釈は難解であり、ネットで見つけた評者たちの解釈も難解であった。

仏師と言えば聖徳太子の時代では止利仏師で、法隆寺の釈迦三尊像の作者であり、法興寺(飛鳥寺)の中金堂に自作の丈六の釈迦如来像(飛鳥大仏)を扉を壊さずに入れた功績で水田20町を賜った。


最新の画像もっと見る