yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

海の底

2010-08-11 22:14:19 | その他
2日前に、有川浩さんの「海の底」を読了。

4月、桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

海上に停泊していた海上自衛隊潜水艦「きりしお」が警報を受けて陸地を見たとき、
巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々と人を襲い、「人を食べている!」

逃げかけていた「きりしお」の自衛官2人・・・夏木と冬原は甲殻類に迫られていた子供達を救出し海上の「きりしお」に逃げ込んだ。

狭い潜水艦の中で大人二人と子供たち13人との戦いが始まった。

この1冊の中には、子供達の心の戦いと、一人の女の子の切ない想い。
そしてもう一つ、日本の警察、機動隊、自衛隊の勢力争いが「国民のために」でもやむことはなく、その縦割りの機構は読んでいて情けない思い出一杯でした。

夏木と冬原の対比の面白さ、子供達の子供ながらの心の変化の面白さ。
また、米軍を含んだ権力争いを、機動隊が無残に敗走して見せる事で自衛隊を担ぎ出し、騒動の鎮静化を図る。そのため、男たちの潔い決断に・・・嬉しかった。

読んでいる時何度も、

「事件は現場で起きているんだ!」

と青島ばりに心の中で叫んでいました。

自衛隊三部作はどれも面白く堪能しました。
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