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江戸時代の旅人達(1)・・・宮下健司氏講演『日本と信濃の巡礼道』より

2008-03-04 01:14:20 | たび・出会い

 宮下氏は西洋と日本の巡礼道の違いについて、西洋の巡礼道は聖地に向かって直線的につけられているのに対して、日本の巡礼道は、例えば『西国33ヵ所観音霊場・札所巡り』のように、あちこちの寺社を廻る道となっている点に注目し、このような巡礼道は、祈りの道であると同時に『〇〇巡り』と言う形の『旅』をするコースにもなっていた点を指摘された。
 それによると『西国33箇所』に続いて『坂東33ヵ所~』が創られ、さらに『秩父34箇所~』が創られると併せて100ヵ所となる。いかにも旅行のコース案内的ではないかと・・。

 さらに面白いことに、西国33ヵ所の第1番,和歌山県の青岸渡寺に始まって大阪,奈良,滋賀,京都,大阪,兵庫,京都,滋賀と近畿一円を廻った後に岐阜県に入り、33番の華厳寺で終わると、そこに何と『左 ぜんくゎうじ』と言う標識があり、さらに『にっこう えどへ』の案内標識まで設けられていると言う。
 近畿は終わった,さあ次は善光寺を廻って日光,江戸へ~と誘いかけているのだ。                              
 自分は無神論,無宗教で善光寺街道について『祈り』の道と言う意味での興味はない。しかし、今も昔も人々が宗教に救いを求めて信仰し『祈りの道』を巡礼する気持ちは理解できるし、そのことを下らないこととは思わない。
 だがそれ以上に、江戸時代の人々が信仰を大義名分に、日本中を自由に旅していたという事実に興味を引かれる。続

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