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ブナ立尾根から烏帽子・不動・船窪岳縦走

2009-06-17 02:38:29 | アルプス
 南沢・船窪・蓮華岳
         シラネアオイ 
 6月13日(土)
 登山ブログで交流のあるG氏との間でブナ立尾根を登ってみませんかと言う話しがまとまり、昨夜のうちに静岡市から来て仮眠していたG氏と七倉ダムのゲートで落ち合う。初対面の挨拶の後、それぞれパッキングして5:35から歩き始める。
 高瀬ダム
          ここを登る 
 高瀬ダムまでの3.7kmを歩いて6:32ダム下休憩。ロックフィルダムに取り付けられたこっちから向こうまで2往復半,1kmの車道を歩くのは馬鹿らしいので大岩を直登して20分で登り、6:55高瀬ダム堰堤に着く。
 ダム左岸の不動トンネルを抜けて不動沢の長いつり橋を渡ると河川敷に出る。鉄製の梯子道に導かれて濁り沢の吊り橋を渡り、水を補給して7:35から登山道に入る。
 不動沢の吊り橋
          権太落とし 
 いきなり急登が始まる。『11』と書かれた標識があるが意味不明。長丁場なので休まずゆっくり登り、8:28,『落石注意』と書かれた標識NO『9』の巨岩,通称『権太落とし』で最初の休憩。8:35出発。直後にパラパラッと雨が来て、雨の多い南アの人らしくG氏は素早く雨具とザックカバーを着ける。自分は面倒なので様子を見ながら先行。足元にツバメオモトの花,次いでシラネアオイの花を見て『そう言う季節なのだ』と頭が下界とは違う世界に反応し始める。こうして写真を撮りながら徐々に高度を上げるうちに気持ちも体もその世界に順応して行くのだろう・・。
 9:05,標識NO『7』を通過。シラネアオイが見事なのでG氏にはゆっくり写真を撮ってもらう。

         NO7・一休み 
 9:42,標識NO『6』に着き2度目の休憩の際に雷鳴を聞く。G氏によると『前線が通過する見込み』だそうだが、1日中雷につきまとわれるのではないかと不安になる。稜線での雷はゴメン蒙りたいものだ。
 9:55発。今回の山行には幾つかの不安があった。早くもそれが的中したのか、左脚大腿の外側に痙攣痛を感じる。ごまかしながら歩いていると痙攣は内側に移行し、なおも我慢していると今度は右脚に移行した。
 この冬は一度も冬山に登らなかったので体力に自信がない。加えて登山靴を修理に出したままでアップシューズや地下足袋での山行が続いたために足が登山靴の重さに耐え切れず、歩き始めからどうも左右にふらつくのが気になっていた。大腿部の外側と内側の痛みはその影響と思われた。筋肉は8時間動かさない状態が続くと退化を始めると言うから登山靴の重さや踏ん張りに対応する筋力が衰えているのは明らかで、それは使うことによって鍛えられ回復するのを待つしかない。
 南沢岳の奇岩
         不動岳か・・           
 10:06,右手が開けて烏帽子岳,南沢岳の岩峰群や不動岳の大崩れを望める場所があり、ここで立ち止まって行く手の稜線を地図で確認している間に左右の大腿部両側の痛みがうそのように消えた。10:20,雨がやや強くなりG氏に倣って雨具とカバーを着ける。ジンクス通り着るとすぐに雨が上がり、20分後に雨具を脱ぐ。雷は去った模様。足元には小イワカガミやエンレイソウ,サンカヨウの花を見る10:31標識NO『5』を通過。
 10:49,最初の雪渓が現れG氏はここでアイゼンをつけたが自分はツボ足で通過。道はすぐに雪渓から離れ、10:59に標高2208mの三角点に着く。登山道に入ってからの所要時間は3時間25分。
 コイワカガミ
          タヌキ岩  
 11:20発。10分でタヌキ岩と言う巨岩を通過。さらに20分あまりで不動岳,船窪岳を望む場所に出る。そこからは尾根に沿って左にカーブしながら進み、右下がえぐれた場所を通過してダケカンバの大木を過ぎた辺りからシラビソ帯となり、12:24頃から大量の雪を抱えた稜線下の急登が始まる。
 登山道が分らないので先頭を行くG氏も見当をつけて遮二無二登って行くが、次第に斜面が傾斜をまして行くのも構わず平然と登っていくG氏の後を追うのが恐くて左の樹林の際を行く。
 ダケカンバ帯を行く
       G氏の力強い登高     
 最もそれを必要とするこの急斜面でなぜか2人ともアイゼンをつけず、自分はピッケルさえ背中に負ったままで登ってしまっていた。アイゼンやピッケルのことを考えもせずに雪面に入ってしまったのだが、いつの間にかとんでもない斜度になっていたのだ。
 標識NO『1』異形のダケカンバ
         最後の休憩 
 樹林の際を行くと雪の解けた場所から登山道が覗いており、異様な形状のダケカンバがあって標識NO『1』と書かれたその場所でしばらく休む。時刻13:16。雪と格闘する間にたちまち時間が経過していた。
 稜線間近
          主稜線到達 
 すでに小屋に迫っているものと思っていたG氏も少し先で休んでいたらしく、歩き始めるとすぐ前を行く姿が見え、やがて主稜線と小屋への道を分ける標識に着くと目の前に烏帽子の小屋が現れる。
 13:51着。三角点からは2時間30分で雪のため夏道の倍近くかかっていた。登山道に入ってからは約6時間,七倉のゲートからは8時間16分を要した。

 烏帽子小屋 

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