極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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世界で一番美しい日本の季節

2021-03-29 06:20:18 | 日本社会

世界で最も美しい季節の日本、古来から日本人と桜は切っても切れない関係があるようです。桜の季節ですが新型コロナ・ウイルス下の日本ではありますが、私達に分け隔てなく誰でも美しい桜を見ることが出来ます。

満開の「ソメイヨシノの桜」、日本人の心を現すとも言われる「山桜」は少し遅れますが楽しめそうです。桜の花言葉は、精神の美、優美な女性、西洋では優れた教育等とも言われています。以下文はウィキペディア、東京物語等々を参考にサクラに対する思いを記したものです。

 

日本の桜と言うと、華やかな花を咲かせるソメイヨシノ(染井吉野)が主となります。対し、桜の原種とも言われるヤマザクラ「山桜」は、控えめ可憐で古来から日本人の心を表しているとも言われます。有名なのは吉野の山桜で日本随一の山桜の名所です。平安時代から桜が植樹されて現在は3万本ほどになり、中でも山桜が多いのが特徴とも言われています。

吉野は南北朝時代には京都から逃れてきた後醍醐天皇が南朝の都をここに開いたことでも知られています。豊臣秀吉が吉野で数千人規模の花見を行ったことでも有名のようです。

桜はもともと農業における再生、生産、いわゆる「生」のシンボルだったようです。桜の語源は、田の神を意味する神の霊「サ」と居場所「クラ」(座)が語源で、「サ」と「クラ」が繋がり、「サ」+「クラ」=サクラ、稲作を守護するために桜の花びらに宿り、田に下ってきて田の神となるとも言われています。桜とお米・・・互いに魂が宿ると思います。

古来から桜の開花は、農民にとって田植えの合図となり、秋の収穫によって神に感謝した後、神は山へ帰っていく・・・古来から日本においては桜と米は極めて密接に結びついており、生活のなかに溶け込んでいたようです。

桜の代名詞であるソメイヨシノは大変派手な花を咲かせますが、本来の桜ではなく手を加えた桜と言え、人工桜と表現されそうです。ソメイヨシノは日本人の心を表すにはあまりに安っぽい桜に思えます。

日本古来の「山桜」が、日本の桜を代表していると思います。古来から多くの桜に関した和歌が詠まれており日本人の心を表していると思います。日本人の心を表現するには山桜以外は無いとも言われています。しかし、欧米人には馴染みが少ない桜でもあると思います。

ヤマザクラ山桜(Wild cherry blossoms)の花言葉は高尚、淡白、美麗等、日本の野生の桜の代表的な品種で、葉芽と花が同時に開くのでソメイヨシノと区別する際の見分けになります。山などで自生しているのが山桜で、同種には大島桜、彼岸桜、寒緋桜等があります。ソメイヨシノには寒桜、牡丹桜、うこん桜等があります。吉野の桜とはこの山桜を指し、古来日本の桜を象徴している桜です。

対し、ソメイヨシノ染井吉野(Yoshino Cherry blossoms)は江戸の染井村の造園師や植木職人が江戸彼岸系統の桜と日本固有種の大島桜(山桜の交雑種)を交配して作った園芸種と言われ、観賞用サクラの代表種で、花弁は5枚で葉が出る前に花が開きます。

 

古来日本人の心を探求した人物は本井宣長(もとい のりなが)で山桜に日本人の心を見いだしたと言われています。

「しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花」
この歌は、宣長の61才自画自賛像に賛(漢文の文体の一種、人または事物を称揚する意味で,元来は神明に捧げる辞、絵画では画面の中に書かれた詩,歌,文をさします。)として書かれています。

賛の全文

「これは宣長六十一寛政の二とせといふ年の秋八月にてづからうつしたるおのがゝたなり、筆のついでに、しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花」・・・
この歌は、画像でお前の姿形はわかったが、では心について尋ねたい、と言う質問があったことを想定していると言われています。

宣長は・・・

日本人である私の心とは、朝日に照り輝く山桜の美しさを知る、その麗しさ(精神的に豊かで気高く、人に感銘を与えるさま。)に感動する、そのような心です。宣長自身の思いとは言え、日本人の心を表してると思います。

 

サクラは日本人が古来からもっとも愛した花で、国民性の象徴でした。

 

大和心とは、ひ弱な人工栽培植物ではなく、自然に生じた野生の山桜のように・・・日本の風土固有等々から生じたと思います。

山桜の花の美しさには気品があり、優雅であり、他のどの花よりも私たち日本人の美的感覚に訴えると思います。山桜は、その美しい粧いの下に、とげや毒を隠し持っていません。

自然のおもむくままに、何時でもその生命を棄てる用意があり、その色合いはけっして華美とはいいがたく、その淡い香りには飽きることがありませんし、草花の色彩、形状は外から見ることしかできない。それらはその種類の固定した性質である。草花の芳香には揮発性があり、あたかも生命の呼吸に似てかぐわしいとも言われています。 

 

山桜に思いを寄せた本居宣長

江戸中期の国学者、本居宣長・・・表向きは医者、伊勢国・松坂に木綿商の子として生まれました。本姓は小津氏、のち先祖の姓に復し本居を称しました。

日本に中国から弥生文化が入り、千年にも及ばんとする中国思想と仏教思想の圧倒的な侵蝕の中にあって、弥生時代以前(一説では、中東等より多くの血統的古代ユダヤ人達が日本に渡来しました。この人達は古代ヘブライ語を用いて古来日本の心を形作っていたとも言われています。)にも、日本本来の心があるはず思い、古道の復活のため、一人立ち上がったのが本居宣長だと思います。

賀茂真淵(かもの まぶち・江戸時代中期の国学者)を師とし、最初に万葉集を学び、以後古事記を学び、古事記伝等々を完成させたと言われています。

大和心は、日本に渡来した多くの古代ユダヤ人の心、旧約聖書の民の心・・・ヤコブ・イサク・アブラハム達の心に行き着くかも知れません。旧約聖書に大和心のルーツの一部があるかも知れません。

外来思想の正体を徹底的に明らめると共に、一切の私心を廃した古事記の探求を通して大和心を闡明し、国学を大成しています。

古事記伝は古事記全編にわたる全44巻の註釈書で、古語の訓を附し、その後に詳細な註釈を加えるという構成になっています。この伝は私達に日本人の心を、当時の当て字の漢字を正しく注釈し伝えていると言われています。

私達日本人は、アイデンティティ(人が時、場面を越えて一個の人格として存在、自己を自己として確信する自我の統一を持っていること。)が迷い続けているようにも思います。この迷いが我が国の現代を混沌としたものにしているかも知れません。真に大和心を受継した人を輩出、理解することは日本人のアイデンティティの確立の一助にもなると思います。

昭和28年公開の東京物語(小津安二郎監督)は老夫婦の東京旅行を通じて家族の絆な、ほころび、老いや死の問題を淡々と描いています。世界的にも大変評価を受けた超名作です。海外の日本研究家は必ず見るとも言われています。小津安二郎監督は「本居宣長」を先祖とする血の繋がりのある方で、映画は本井宣長の大和心を東京物語で表していると思います。

日本人とはを知るには是非、お勧めする映画でユーチューブでも見れます。「東京物語」・2時間16分です。今、私達日本人は、可笑しな知識人と称する人達、TV等マスコミの影響でアイデンティティが揺らぎ、大和心は失われつつあると思います。

先の戦いで大西瀧治郎中将は、最初の特攻隊の名前を本居宣長の「敷島の・・・」の歌から採り、敷島隊、大和隊、朝日隊、山桜隊とつけました。文献等を読めば、単純に桜は散るばかりではないようで、深い日本人の心等の意味が込められているように思います。本居宣長と大西中将の心は、今も日本人の心に受け継がれているように思いますが、封印された状態だと思います。今も、一部の方は自虐史観等で山桜・大和心の探求等は戦前、中に戻るとか言われる方がいますが、やはり、本来の日本人とは、日本人の心とはを知ることは日本人として極自然だと思います。

 

新型コロナ・ウイルス下の日本、オリンピックの聖火リレーも開始されており、沿道の桜達もきっと東北の復興を願い、東京オリンピックが成功するよう応援していると思います。

世界で一番美しい日本のサクラの季節、皆さんも是非、機会があればソメイヨシノとは違う、「山桜」の美しさ、気品、優雅さ、けなげさ等々を密を避けて是非鑑賞してみて下さい、今までとは違う新たな感動に出会い、日本の素晴らしさ、日本人の素晴らしさを再認識出来るかも知れません。

 


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