極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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人として大切なもを教えてくれたドラえもん

2019-02-24 09:04:19 | 日本社会

今も世界30カ国以上で大人気のドラえもん、何故、多くの国々で今も親しまれているのか・・・ドラえもんの核心部分の一部を自分なりに記しました。

ドラえもん作者の藤子不二雄とは、2人の男性漫画家がコンビで使っていた名前です。

藤子・F・不二雄、藤本 弘氏は1996年死亡されています。代表作はドラえもん、キテレツ大百科が有名でドラえもんの作者です。

藤子不二雄・A、安孫子素雄氏は現在、体調を崩しがちになり自宅療養中です。代表作は忍者ハットリくん、怪物くんが有名です。共に富山県出身、ある時期からコンビを解消、別々の名義で作品を発表されています。

 

人間間係が希薄になっている現在、更に情報化社会でネット、スマート・フォン等の普及で文字の交信だけによる関わりが増えている中、虐待・学校等でのいじめ・不登校等々、心の問題が後を絶ちません。戦前、中の多くの人達は「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ」心を多くの人達が持っており、教科書等々にも記載されていたようです。残念ながら戦後は可笑しな教育等々のためこれらの心を持った人は少ないように思います。今日、これらを記載した教科書等々は極めて少ないようです。

 

ドラえもんの肝(かんじん)部分は何故、クラスのマドンナでのび太が憧れるクラスメイト、主要人物内での紅一点的存在のしずかちゃんはダメ男・のび太を結婚相手に選んだのかに尽きるように思います。

対し、才能のある男を求めたジャイアン(のび太のクラスメイトのガキ大将)の妹・ジャイ子対し、しずかちゃんは、あえて才能のないのび太を選びました。現代ではジャイ子を選ぶ女性が多いと思います。

 

以下文は、てんコミ25巻収録の「のび太の結婚前夜」(小学六年生1981年8月号)から抜粋したものです。

空き地で情熱的な愛のセリフを交わし、手を握りあうしずかちゃんと出木杉、それを見て激しい嫉妬にかられたのび太は思わず叫んでしまいますが、これは劇の稽古の場面でした。

その時の様子があまりにも本物っぽかったため、しずかちゃんとの結婚に関してまでもいろいろとあれこれ考えてしまうのび太・・・そんなのび太に対し、ドラえもんはタイム・マシンで結婚式を見に行くよう現代ののび太にアドバイスします。のび太は怖がりながらも未来へ向かいます!

タイム・マシンで結婚式場のホテルに到着する現代の2人(ドラえもん・のび太)、のび太は緊張のあまりホテルの中に入れません。

そこへ車に乗った未来ののび太が現れます。

遅刻のようでひどく慌てていましたが、挙式の日を一日間違えていたため再び車に乗って帰ります。

ドラえもんもタイム・マシンの設定を1日間違えて、結婚式前日に来てしまいましたが、現代の2人はせっかくだからと言うことで結婚前夜ののび太の様子を見ていくことにしました。2人は透明マントを使ってのび太の家があるマンションの一室に入ります。

 

丁度、ママから伝言を聞いたのび太は、車で結婚式前夜祭をやるというジャイアンの家へ向かいます。そこには未来のジャイアン、スネ夫、出木杉がおり、のび太の結婚を祝ってくれていました。

夜中になっても騒ぐ4人に付き合いきれなくなった現代の2人(ドラえもん、のび太)は家を出て、しずかちゃんの様子を見に彼女の家に向かいます。

しずかちゃんの家ではお別れパーティをやっていました。しずかちゃんはパパに最後の挨拶を行うところでした。

心なしか寂しい様子のしずかちゃんを気にする現代の2人(ドラえもん、のび太)ですが、しずかちゃんはパパにも挨拶をしただけで部屋を出て行きました。

ドラえもんは、正直電波(この道具から放つ電波を人に浴びせると、相手は何でも正直に喋ってしまう。)を出してしずかちゃんに浴びせますが、急にしずかちゃんは結婚をやめるとパパに言いだしました。

それを聞いて思わず叫んでしまう現代ののび太・・・しずかちゃんは両親には何も恩返しできなかったから、結婚できないと言いだしました。

しかし、そんなしずかちゃんをパパは優しく説得します。

「パパはしずかと共に過ごした、満ち足りた想い出の日々・・・それこそが、しずかからの最高の贈り物」であったと告げます。

そして結婚に対する不安も吐露するしずかに、パパは「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことの出来る人」であるのび太を信じなさいと優しく答えました。

しずかの想い、そしてしずかのパパの思いを知った2人(ドラえもん、のび太)は現代に戻り、感激で泣きながらしずかちゃんのもとに出向き、必ず幸せにすると宣言しますが、しずかちゃんは未来を知らず意味が全くわからず不思議がります。

 

未来のしずかちゃんは、のび太のどこを好きになったのか?

のび太には全く良い所はなかった?

それに対する回答がこの会話に込められていると思います。戦後の可笑しな教育が無かったらこの会話は極、普通の会話かも知れません。

更に同時に描かれるしずかちゃんの心の葛藤、この2つのテーマに対する心優しい作者の回答・・・しずかのパパによって読者に語られます。

「愛する子供と共に過ごした日々こそが、子供からの最高の贈り物」というメッセージは、日々の当たり前の生活ですが全ての人達に対し語られておりドラえもんの中の肝の部分を構成している一つだと思います。

 

しずかちゃんのパパが語る、人間にとって大切なこと!

それは勉強でもスポーツでもない!人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ気持ち!

この言葉はしずかちゃんだけではなく、全てのドラえもん愛読者に対する大きなメッセージだと思います。

これらの優しさを持ったのび太はしずかちゃんとハッピーエンドを迎えます。

弱く優しい人間を愛し続けた藤子・F・不二雄、藤本 弘氏の心、ドラえもんが今も世界中の人達から愛される所以だと思います。

幸せをを願い、人の不幸を悲しむ気持ち!

ドラえもんは現代の私達が忘れかけようとしている、人として大切なもの、幸せとはに対する一つの答えを分かりやすく優しく訴えていると思います。

人として大切なことは何処の世界、何時の時代も同じように思います


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