極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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自国益を守り命を捧げた、エクアドル、ハイメ・ロルドス大統領

2015-08-24 10:31:38 | 戦後
エクアドルのハイメ・ロルドス大統領とは・・・飛行機事故で亡くなった大統領位で殆どの人は分からないと思います。

ハイメ・ロルドスは大統領就任後2年経っていなかった1981年5月24日、アンデス山脈のウアイラプンゴ山に大統領専用機が墜落し、死亡したとされています・・・専用機は小型機で、大統領夫妻、国防相夫妻、操縦士を含む軍人4人、女性乗務員1人の計9人(全員)が死亡しました。

南米の国エクアドルでは、長い間アメリカによって操られる傀儡政権の右派の独裁政権が続いてきました、アメリカの支配グループは、この国に深く食い込んでいました。エクアドルの一般国民は貧困の生活をしていました。

1960年代の終わり、アマゾン川流域で石油の大規模な採掘が始められ、エクアドルの利権がらみの支配層は、まんまと国際金融機関の術中に陥っていました。
石油収入が見込めると説得されて、悪●高●世界銀行、IMF等々から膨大な借金をし国中でインフラ等開発をしました。国際的な建設会社(アメリカの大企業、べクテル社等)は、インフラ整備で巨額の大儲けをしました。一般庶民には関係ないインフラが殆どでした。巨額の借金を返済するのはインフラとは縁が無いと言われる一般庶民です。この典型的な借金パターンが世界の貧困国を作っていると言われています。

少しでも貧困国の負担減対策としての一部側面がAIIBにはあると言われていますが、否定的な側面のオンパレード報道ですが、精査する必要はありそうです。

彗星のごとく、ハイメ・ロルドスがエクアドルの指導者として登場しました、彼は大学教授で、30歳代の終わりでカリスマ性があり、大衆の意思を重んじる政治家で、賄賂、利権には屈しませんでした。
1979年の大統領選挙で初当選、ハイメ・ロルドスは、現状と闘うことを恐れない、自国益、国民益を目指す、稀に見る政治家で、欧米諸国にしては支配が難しい人物で民族主義者であるハイメ・ロルドスは絶対に許せない人物でしょう。

ハイメ・ロルドスはアメリカ資本の石油会社を糾弾し、アメリカに本部を持つ福音派の伝道団SILが石油会社と共謀していると告発しました。
SILは、石油が埋蔵されている可能性が高いと地震学者が報告すると、そこへやって来て、住民に伝道組織の居留地に行けば、豊かな生活ができると勧めていました。
(地震を分析すると、地中に何があるかが分かります。実は、地震学者の多くは、地中の資源を分析するのを主にしている。)

SILは、住民を居留地に移住させるために、様々な手段を使いました。SILは、ロックフェラー財団から資金を得ており、ハイメ・ロルドスは、SILは、土地を奪い石油開発をするための隠れ蓑だと主張しました。
ハイメ・ロスドスは、過去のエクアドル傀儡政権と違い、自国の運命を決める権利は、自分たちの手にあると考える愛国主義者でした。内政不干渉原則を超える国際人権規範制定を働き掛けるなど進歩主義外交を展開し、米政府と対立していました。ニカラグアのサンディニスタ政権とも友好関係を維持していたましが、81年1月就任した極右のロナルド・レーガン米大統領は、ニカラグアに反革命のゲリラ戦を仕掛け、ニカラグアは80年代いっぱい内戦の巷と化しました。


カーターが米大統領だった事が幸いしました。カーター大統領は、石油企業の圧力にも関わらず、干渉を控えました。他の政権だったら、そうはいかなかっただろうと言われています。
ハイメ・ロルドスは、テキサコ社などの石油会社と、対等の関係になれるように交渉を始めた。

1980年11月に、レーガンが大統領選挙でカーターに勝利しました。
石油依存を軽減しようと心を砕いていたカーターから、あらゆる石油を管理下に置くことを目指すレーガン大統領に代わりました。
有名な話として、カーター大統領はホワイトハウスの屋根にソーラーパネルを設置していたが、レーガン大統領は就任と同時にそれを撤去させました。
振り返ってみれば、カーターはアメリカの理想を取り戻そうとした、愛国的な異例な大統領だったようです。
対してレーガン大統領は、アメリカの支配グループの・・・と言えると思います。一見すると彼に仕えているようでありながら実は政府を動かしている人々(副大統領のブッシュ、補佐官等々・・・)が大統領をコントロールしてると言われており、大統領は操り人形だと言われています。これらは世界の常識だといわれて言われています。

1981年初めに、ハイメ・ロルドスは国会に石油や天然ガスに関わる法案を提出したしました。これが施行されれば、国と石油会社の関係を改めることになります。石油会社は、予想通りの反応を示しました。

アメリカでロビー活動をし、ハイメ・ロルドスをカストロの再来のように色づけしました。しかしロルドスは屈せず、SILの締め出しを命じました。そして全ての外国企業に対して、エクアドル国民のためになる計画を実行しない限り、この国から追い出すと警告しました・・・
1981年5月24日に、ハイメ・ロルドスは飛行機爆発事故で落命しました。当然殺害と言われています。

次期エクアドル大統領の座は、傀儡政権とも言われるオズバルト・ウルタドが継ぎました。彼はSILと石油会社を復活させ、テキサコ社などによる石油開発の計画を許可しました・・・
世界中の愛国者、民族主義者等々がことごとく過去殺害されています、何故殺害されるか・・・

参考文献等
(Conscience of an Economic Hit Man)
「エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ」ジョン・パーキンス/古草秀子〈ふるくさ・ひでこ〉訳(東洋経済新報社、2007年)
是非、エコノミック・ヒットマンでネット上で簡単にヒットすると思います、信憑性は高いと思います。

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