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ハイドン 交響曲第28番「蛇行」/フィッシャー&AHハイドンPO

2008年01月06日 16時02分17秒 | ハイドン
 第28番は4楽章制の、まぁ中規模くらいの交響曲です。この曲は全曲を通じてリズムを工夫しているというか、リズムのおもしろさを追求しているようなところがあり、そのあたりが特徴になっていると思います。
 特に第1楽章はかなり入り組んだリズムになっていて、3拍子なのか4拍子なのか、よくわからないような仕掛けが随所にみられます。このあたりを楽しいと思うか、つまんないと思うかは聴く人の好みによるとは思いますが、がっちりと構築された土台の上で、リズムがあれこれと違った様相を見せるというのは、ある意味、この後のベートーベンあたりを予見したようなところを感じないでもありません。

 第2楽章もアダージョという割には、リズミックな部分が目立ちます。付点付きのリズムが多用されてており、低い弦と高い弦が交互に会話するように進んでいくあたりなかなかおもしろい趣向です。
 第3楽章は典型ともいえるメヌエットとトリオですが、他の曲と比べるとやはりリズムがより鋭く、ヴァイオリンの高い方をかなり強烈に出してくるあたり、当時はかなり刺激的な音響だったんじゃないでしょうか。ともあれかなりきりりとした風情があります。
 最終楽章もけっこう込み入ったリズムのようですが、とはいっても第1楽章ほど錯綜した感じでもなく、それなりに軽快なハイドン調で進んでいきます。まぁ、ハイドンとしてもオーラスは、いつもの彼らしく晴れやかに元気よい曲調にして、曲を「解決」させようと目論んだのかもしれませんね。

 という訳で、この28番のニックネームですが、全曲を通じてリズムが入り組んでことにちなんで、とりあえず「蛇行」としてみました。第2楽章の特徴から「会話」でもよかったんだけど、これはまた使う機会があるかもしれないので温存しときます。まだ28番だからなぁ(笑)。
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