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岡嶋裕史/iPhone -衝撃のビジネスモデル-

2008年01月10日 23時06分43秒 | Books
 私は技術者ではないけれど、ネットでのあれこれを生業にしている人間なので、しばらく前にWeb2.0とかロングテールだとかそういうものは、けっこう以前から興味があったのだけれど、しばらく前にちょっとしたベストセラーになった(?)「ウェブ進化論(梅田望夫)」という本をけっこう早く読んだクチである。この本は前述のWeb2.0とかロングテール、あとGoogleが何故革新的なのか....といって、今時のネットのトレンドにについて、とても分かりやすく交通整理してくれた趣もあった本で、その点について筆を費やした-特に前半-部分は楽しく読めただけれど、読み続けるにつれ、あまりに楽観的なネット礼賛調が続くのでいささか辟易した覚えがある。この手のイノベーションというか、そのきっかけみたいなものが出てくると、必ずそのあれこれを太鼓を叩いたり、笛を吹いたりするヤツが出てくるだけれど、必ずしもその人達の云うとおりにはならないことは、Gui、ML、web、Java、P2P、などなど、もうこれまでに私たちはけっこうな学習してきたからだ。

 さて、この本であるがおもしろいのは、この本の前半では明らかに「ウェブ進化論」のアンチテーゼ的な趣旨で話しが進んでいく。いわく「Web2.0は本当のビジネスモデルになっていない」、「新しいネットサービスは本当に使いやすいのか」「ネットは無料サービスでなくてはいけないのか」などなどである。この本はそのあたりをまず述べて、問題点となるのは要するに「面倒くささ」であると結論ずける。新しいインターフェイスを覚えるのが面倒くさい、金の決済がいちいち面倒くさいというのが障壁となっている訳である。
そこで、登場するのがiPhoneである。なにしろ、このキカイのインターフェイスは革新的であり、雑多なインターフェイスを一元的に管理しうる多様性があって、しかも金の決済は電話料金の徴収という形でクリアできるから凄いということになるらしい。どうも私自身がへそ曲がりなせいか、「そんなに凄くても、今の日本の現状じゃ、人間がもう今のケータイのインターフェイスに慣れてしまっているのでは?」とか、ついつい思いながら読んでしまうのだが、いずれにせよ後半は「iPhone万歳」的なスタンスとなる。

 さて、私は元々マカーなので、Appleの商品は大好きだ。このiPhoneというキカイは未だ実物をお目にかかったことはないのだが、iPodTouchなどから見るかぎり、とにかく物欲をそそるデザインだし、インターフェイスももう近未来的といいたいようなスマートさがあった。この流儀でいけばおそらくiPhoneというキカイは、この本で述べられていることがかなり期待できそうな、そんなワクワク感は涌いてくる。ぜひとも日本にも発売してもらいたいものだが、なにしろ未だに護送船方式の団日本では、このキカイの発売会社すら決まっていないんだな。
コメント
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