しばらく前に、オランダのトリオということ以外は全く予備知識なしに購入してきた作品です。私はロックにしても、ジャズにしても、クラシックのオケにしたところで、オランダ的な軽快さ、洗練といったものが好きな質なので、これもそういうお国柄を反映したピアノ・トリオだったらいいなと思って購入してきたという訳ですが、内容的には大体当たってました。
リーダーのDIRK BALTHAUSというピアニストは、高い音域を多用して、ある種の敏捷さを感じさせるピアニスティックなソロを弾く人で、チック・コリアあたりの影響を受けているような感じですが、チック・コリアほど独特なクセはなく、もう少しオーソドックスなタイプだと思います。収録曲の7割方はオリジナル作品ですが、オリジナル曲をやりたがるヨーロッパのピアニストがよくみせる透明感、叙情美、憂愁感のようなものは、例えばラングとかグスタフセンほど徹底していなくて、しっかり持ってはいるようには思いますが、もう少しアメリカの新主流派っぽいオーソドックスさの中にとけ込んでいるという印象です。このあたりはいかにもオランダ的な中庸美なんでしょう。
曲としては、ミディアム・テンポのタイトル曲は、前述の中庸美が良くでた曲で、アメリカ産ジャズの脂っこさとヨーロッパ・ジャズの温度の低さの中間点をいくような演奏です。どっちつかずという人もいるかもしれませんが、これはこれで個人的には良い落としどころを押さえたくつろげる音だと思います。また、アルバムの額縁となった1曲目の「聖歌」とオーラスの「ジェントル・ジャイアント」は、ビル・エヴァンスをちょっとウォームにしたような曲で、このビアニスとのセンスの良さを伺わせる美しい曲です。
あと、数曲収められたスタンダード作品では、4曲目の「ソング・イズ・ユー(ジェローム・カーン)」が良かったですかね。おそらくキース・ジャレットの演奏にインスパイアされて選曲したんでしょうが、演奏はキース・ジャレットというよりは、ドラムやベースも含め、チック・コリアのアコースティック・バンドってな感じのスポーティーな爽快感ある演奏で楽しめました。
ベースとドラムは、両者共にやや腰が重いような気もしましたが、まずまず及第点ではないでしょうか。特にベースの人は時にかなりのソロ・スペースを与えれていますが、ゲイリー・ピーコック風にややエレガントなソロを披露しているのが印象に残りました。ドラムは少々後ノリなデイブ・ウェクルって感じですかね。
リーダーのDIRK BALTHAUSというピアニストは、高い音域を多用して、ある種の敏捷さを感じさせるピアニスティックなソロを弾く人で、チック・コリアあたりの影響を受けているような感じですが、チック・コリアほど独特なクセはなく、もう少しオーソドックスなタイプだと思います。収録曲の7割方はオリジナル作品ですが、オリジナル曲をやりたがるヨーロッパのピアニストがよくみせる透明感、叙情美、憂愁感のようなものは、例えばラングとかグスタフセンほど徹底していなくて、しっかり持ってはいるようには思いますが、もう少しアメリカの新主流派っぽいオーソドックスさの中にとけ込んでいるという印象です。このあたりはいかにもオランダ的な中庸美なんでしょう。
曲としては、ミディアム・テンポのタイトル曲は、前述の中庸美が良くでた曲で、アメリカ産ジャズの脂っこさとヨーロッパ・ジャズの温度の低さの中間点をいくような演奏です。どっちつかずという人もいるかもしれませんが、これはこれで個人的には良い落としどころを押さえたくつろげる音だと思います。また、アルバムの額縁となった1曲目の「聖歌」とオーラスの「ジェントル・ジャイアント」は、ビル・エヴァンスをちょっとウォームにしたような曲で、このビアニスとのセンスの良さを伺わせる美しい曲です。
あと、数曲収められたスタンダード作品では、4曲目の「ソング・イズ・ユー(ジェローム・カーン)」が良かったですかね。おそらくキース・ジャレットの演奏にインスパイアされて選曲したんでしょうが、演奏はキース・ジャレットというよりは、ドラムやベースも含め、チック・コリアのアコースティック・バンドってな感じのスポーティーな爽快感ある演奏で楽しめました。
ベースとドラムは、両者共にやや腰が重いような気もしましたが、まずまず及第点ではないでしょうか。特にベースの人は時にかなりのソロ・スペースを与えれていますが、ゲイリー・ピーコック風にややエレガントなソロを披露しているのが印象に残りました。ドラムは少々後ノリなデイブ・ウェクルって感じですかね。