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ブラームス交響曲第1番/ミュンシュ&パリ管

2005年04月29日 01時17分02秒 | ブラームス
 ブラームス交響曲の第1番といえばこれ!、というくらいに有名な名盤です。最晩年のミュンシュが創設間もないパリ管を率いて(68年)、並のドイツ・コンビの演奏より数段ドイツらしく、かつエキサイティングにブラ1を演奏したということで、私がクラシックを聴きまくっていた80年代頃は、揺るぎない名盤として評価を得てました。

 ブラームスの1番でクラシックに本格的に開眼した私としては、それほどの名演ならば....と、80年代のある時、レコードを買い込み、勇躍しながら聴き初めてた訳ですが、実はあまりピンときませんでした。フルトヴェングラーじゃあるまいし、テンポ動かせばいいってなもんじゃねぇだろっ!てのが第1印象、次にオケのアンサンブル、特に金管と弦のばらけたようなところが私の思い描いているブラームス像とはちょっと違うかなというのが第二印象という具合で、ようするにけっこうな違和感を感じたんですね。なもんで、この演奏はいつからともなくお蔵入りになって、結局CDに買い替えることもなかったんです。

 で、あれから約20年。先日、Artによるリマスタリングで再発されたこのCDを中古でめっけたので、さすがに前とは印象も違うだろうと、妙な期待感を胸に、再び購入してきた訳ですが、ちょっとえげつないくらいに盛り上がってとるなぁ....という感はありますが(笑)、あの時感じた違和感のようなものはほとんど感じないのは、なんとも妙なる感じです。特に第1楽章は一気呵成な勢いというのとはちょいと違いますが、苦悩の底で壮絶に格闘しているのを目の当たりにしているみたいな不気味な迫力と推進力を感じますし、第4楽章のアレグロに入るまでの長~い序奏部?のところではじらしにじらし、本編に入るとコーダに向かって雪崩れ込んでいくような気迫など、評判通りの壮絶なもので聴き応え充分でした。

 それにしても、なんで私はあの時この演奏に、あんなにも違和感を感じたんでしょうね。インテンポで堅牢なブラームスばかり聴いていて、そのイメージがどうも固まりすぎていたんですかね。確かにこの演奏、フルトヴェングラーばりに古式ゆかしい熱狂がありますから....。そうえば、ライナーにちょっと目を通したところ、解説は宇野氏で、相変わらずの熱狂的な賛辞が連打されてました。お懐かしや(笑)。 
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