小澤征爾 が60年代終盤に、シカゴ響やボストン響を振った若き日のストラヴィスンスキー集です。近くのショップに置いてあったので、音質目当てという不純な動機(後述)で購入してきました。収録曲は「ペトルーシュカ」と「春の祭典」、そして「花火」の3曲。「花火」はちょっと珍しいですかね。
これが録音されたころの小澤は、ボストン響の常任になる前でアメリカを舞台に売り出し中、年齢も確か30代中盤くらいで、まさに絵に描いたようなフレッシュな新進指揮者だったハズです。演奏の方はといえば、まさにそのとおりの颯爽したリズムのキレや、ぐいぐい進んでいく推進力を持つものといえます、記憶によればボストン常任後に録音した演奏はちょい優等生っぽかったですから、まぁ、一本調子という批判はあるかもしれませんが、全体に表情が溌剌としている分、こっちの方が聴いていて楽しいくらいです。
「春祭」の複雑に錯綜するリズムを縦横に乗り切っていく様や、「ペトルーシュカ」での賑々しさや情感にはおまり拘らず、もっぱらオケの推進力にまかせて自然とドライブさせていくあたり、いささか旧式ではあるが、高性能なスポーツカーでドライブしているみたいでけっこう快感です(ちなみに「ペトルーシュカ」でピアノを弾いているのは、若き日のティルソン・トーマス!)。
ところでこのCD、リマスタリングの効果なんでしょうが、私がもっている10年前くらいに出たRCAのクラシカル・ナビゲイター・シリーズという廉価盤(もっともこちらは「春祭」と「火の鳥:組曲」等の組み合わせ)の音質と比べて、もうまるで別物かと思うくらい劇的に音が良くなってます。RCAのクラシカル・ナビゲイター・シリーズは、いかなる意図かはわかりませんが、どれも収録レベルが低い上に、ノイズ・リダクションをかけ過ぎがたたって、音が小さい上にぼやけているという....私にとっては到底満足できない音質だったもので、今回の充分な解像度と深々とした低域を復活させたリマスターはまさに念願かなったというところです。
ついでにいえば、この調子で「火の鳥:組曲」もリマスターしてくれないですかねぇ。若き日の小澤によるストラヴィンスキーの三大バレーでは「火の鳥:組曲」が一番できがいいと思いますから....(パリ管との全曲演奏あんまりおもしろくなかったし)。
これが録音されたころの小澤は、ボストン響の常任になる前でアメリカを舞台に売り出し中、年齢も確か30代中盤くらいで、まさに絵に描いたようなフレッシュな新進指揮者だったハズです。演奏の方はといえば、まさにそのとおりの颯爽したリズムのキレや、ぐいぐい進んでいく推進力を持つものといえます、記憶によればボストン常任後に録音した演奏はちょい優等生っぽかったですから、まぁ、一本調子という批判はあるかもしれませんが、全体に表情が溌剌としている分、こっちの方が聴いていて楽しいくらいです。
「春祭」の複雑に錯綜するリズムを縦横に乗り切っていく様や、「ペトルーシュカ」での賑々しさや情感にはおまり拘らず、もっぱらオケの推進力にまかせて自然とドライブさせていくあたり、いささか旧式ではあるが、高性能なスポーツカーでドライブしているみたいでけっこう快感です(ちなみに「ペトルーシュカ」でピアノを弾いているのは、若き日のティルソン・トーマス!)。
ところでこのCD、リマスタリングの効果なんでしょうが、私がもっている10年前くらいに出たRCAのクラシカル・ナビゲイター・シリーズという廉価盤(もっともこちらは「春祭」と「火の鳥:組曲」等の組み合わせ)の音質と比べて、もうまるで別物かと思うくらい劇的に音が良くなってます。RCAのクラシカル・ナビゲイター・シリーズは、いかなる意図かはわかりませんが、どれも収録レベルが低い上に、ノイズ・リダクションをかけ過ぎがたたって、音が小さい上にぼやけているという....私にとっては到底満足できない音質だったもので、今回の充分な解像度と深々とした低域を復活させたリマスターはまさに念願かなったというところです。
ついでにいえば、この調子で「火の鳥:組曲」もリマスターしてくれないですかねぇ。若き日の小澤によるストラヴィンスキーの三大バレーでは「火の鳥:組曲」が一番できがいいと思いますから....(パリ管との全曲演奏あんまりおもしろくなかったし)。