今日の2台目は久し振りの電池式ラジオで昭和初期の野地ラヂオ研究所製の珍しい6球の物だった。
この種のラジオの修理のご依頼はこちらのホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致
します。
この種のラジオに関する書き物が少なく永らく我がクラブ AWC のメンバーで、ご自宅も我が家から
車なら10分程だった、故 田口達也さんの【ヴィンテージラヂオ物語】を久し振りに引っ張り出した。
バスケット・コイルは非常に綺麗な状態だった。 上はその一つでチックラー・コイル付き。
1月10日 本格的な修理の前にトランス等のチェックをしておいた。
改めて上の画像を見てこの松下のトランスも取り付け穴が異なっており、また角線の曲がり具合か
らしてオリジナルでは無く、交換された物の様だった。
グリッド・リークがオリジナルかどうか不明だが抵抗値は3.5MΩと良好だった。
低周波1段目の松下製のトランスは良好だったが、2段目の物 PRAIS ブランド(ヤマモト ラジオ プロ
ダクト製)は1次、2次共に断線していた。 どうもこのトランスはオリジナルではなさそうだった。
裏面に ケース 新案登録願 36344 の文字が見られる。 適当な段間トランスを組み込む必要
が有るが先ずはピッチを溶かさねばならず熱源をどうするか? キッチンでそれを行うと可成りの
臭いとなる。
1月13日 カセット・コンロを購入しピッチの処理(熔解)を行った。
1月14日 先ずトランスの組み込みを行った。
電池との接続に使うリード線5本の接続先を調べた。
トランスを実際に組み込んだ。 角線は使われて無いがどうするか?
先ずはフィラメント回路をみてみたがレオスタットは何れも接触不良を起こしていた。
201A 6本のgmを診てみたがマツダの3本の内1本が20/18と低かった。 またエレバムの3本は
1本のみが良好で2本は共に0だった。
念の為ベース内の状態を確認してみたが片方(下の物)は引き出し線が切れていた。
レオスタット3つの接触が不完全だったので手を加えた。
レオスタットの動作は良好となった。
UX-201Aのストックを探してみたが良好な物は2本しか見付からなかった。確か他にもあるハズだが。
以前作った電源回路を久し振りに引っ張り出した。
検波段から前段に共振周波数を合わせて行ったが周波数とローターの角度が可笑しい。
600KHzの信号で合わせて行ったがローターは略抜けた状態で何とも解せない。
1月15日 今日は【ぼろ市】の日なのだが雨だったので明日に回した。サテ各共振回路の共振周
波数が気になったので確かめてみた。 上、下は RF2 段目の 800KHz。
こちらは上下共 RF3 段目の 800KHz。(RF2 段目と略同様) 昨日600KHzと想ったのは高調波か?
上は再生検波段の 800KHz 他に比べローターが入っておりインダクタンスが若干少ないか?
最後に RF 1 段目を診てみたが共振点が見付からなかった。 調べたところ半田付けが外れていた。
1月16日 半田クラックの部分を補修し信号発生器から954KHzの信号を加え調整した。
ニュートロドン(中和用コンデンサ)の調整に若干梃子摺ったが発振が止まり受信可能となった。
結果音が良いとは言えないがまあ普通にTBSを聴ける様になった。 指示値は左から 18-24-24-
45 でレオスタットも約2/3程のところで動作させた。