数年前にトンネルズ主演の映画でお世話になった制作会社の担当の方から久し振りに電話を頂き
現在取り組んでいる映画の中で1989年のシーンがありそこで使うパソコンを探しているのだが持っ
ていないだろうかとの問い合わせだった。 こちらにも何台かは在るには在るが動作する物となると
20年以上使っておらずハッキリしなかった。 本体、ディスプレイ、キーボードは在るもののマウス
が見当たらず探していた時に2年程前から何処に仕舞ったか忘れていた Air-7 のキャビネット等が期
せずして見付かった。 早速組み立ててみたがMW, FMは小音量ながら一応動作した。 この種の
ラジオの修理に付きましてはこちらの ホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わ
せ下さい。
問題は音量だけで無く周波数表示にも診られ7セグメントの一部が表示されなかった。 上は954KHz
こちらはFM、90.5MHz 受信時。 Receive のLEDは点灯しなかった。
4月6日 分解に取り掛かった。
以前交換したスケルチと音量のボリュームもキャビネットと一緒にしていたので改めてそれらを見
ながらスイッチ部分が気になった。 回路図を見ながらオートとマニュアルどちらかの回路が構成
されてないとスケルチ回路が先ずキチント動作しないと分かりマニュアル側にジャンパーした。
結果音量は増加し十分なものとなった。 スケルチも動作しReceive のLEDも点灯する様になった。
液晶部分も何とかならないものかと表に出してみた。
気になったフラックスを落としてみたが残念ながら変化は診られなかった。
表示の制御を行っているIC301の出力を診てみたが一部レベルの少ない出力も診られたが全ての
出力は略良好と想われた。 こうなると原因は液晶その物に在りそうだった。
しかし出力波形は全て綺麗な矩形波だったがこの機種のサービス・マニュアル に記された波形
とは可成り異なっていた。 この点が気になる。
4月7日 サービス・マニュアルに記されている波形を確認してみた。
上は IC301 #59 (CX)、下は #57 (CK) の波形でマニュアルに記された通りだった。
上は#30 (COM0) 、下は #29 (COM1) でマニュアルのそれとは若干異なる。
上は #28 (COM2) 、下はマニュアル上のこの波形。 液晶の特性を何も知らないがヒョットして可
成り容量性の特性を持っているのだろうか? 波形の丸みは容量成分に充電する際の波形だ
とすると、今回矩形で構成されていると云うことは回路が断線している為か?
PLLは正常に機能しており表示だけの問題なので自分で特定の周波数を聴くだけなら問題にはなら
ない。 MWは954KHz、FMは90.5MHz 共にTBS、AIRは119.1MHz 東京APR、PSBは156.8MHz 国際
VHFに各々設定した。 午前中調布飛行場に向かう伊豆七島からの便のやりとりを聴いた。