今日お預かりしたのは FM 放送の再送信を行う送信機で、お話ではパラ止めのチョークが
可笑しくなっているとのことだった。 この種の機器の修理調整に付きましてはこちらの
HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
可也の電流が流れた様で最早抵抗値も読めなかったが幸い回路図が在り助かった。
パターンにも相当のダメージが加わったことが考えられるので確認してみた。
上の画像からは見難いが片方のランド部分に可也の損傷が診られた。
ポリウレタン線の 0.5φ の物の在庫が無いので明日にも購入して先に進もう。 しかし
この回路の負荷、FET (Motorola MRF134) の D-S 間の短絡が疑われたが静的な試験で
は問題は診られなかった。 *実際に電圧を掛けてどうなるか!
12月3日 チョークコイルを巻き直し、24V の電源をバラックで作った。 若干制御回路が
必要の様だったので SG からの信号を入力のオペアンプに直接加えた。 SG の出力レベル
を上げて行ったところ電流が増加し(無信号時約0.3A)約 0.83Aが流れた。無誘導負荷が
手許に無く若干誘導性の負荷で動作を確かめたが出力波形は本来の信号成分以外の物が多
かった。
どうも寄生振動が発生している様だが、やがて基板から煙が立ち上り始めた。 煙の出所を
確かめたところ終段の FET (MRF136) の G バイアス回路を形成している 33Ω/5W (回路図上
は 1/2W)とバイアス電圧調整用の VR (10K) からと分かった。ここは本来バイアス電圧を
加えるだけで殆ど電流は流れず回路図通りの 1/2W で十分なハズだが何故 5W の物に替え
たのか?
何とも解せないが、多分上の画像の抵抗等が寄生振動の原因になっているのかも知れ
ないが一筋縄では行かない気がしてきた。 可也難航しそうな気配が漂って来た!
12月4日 昨日の結果から何とも終段の Gバイアス回路用 33Ω/5Wが気になり 51Ω/0.5Wに
交換した(出力端に付けたダミーからの反射も気になったのでダミーを依り誘導分の少な
い物に代え、また本体からの距離も離した)。 今回のアンプは 80MHz 帯のストレート・
アンプで想像ではゲイン 30dB程の物と想われるが入力端も極力正帰還が掛から無い様配
慮した。
電流は約 0.83Aから約 0.58Aに減少し、また不要成分の量も若干減った様だった。
SG の出力レベルが小さい為か出力端では約 7Vp-p/52Ωで 0.1W程しか出ていな
いが SG の出力レベルはこれ以上々げられず別の手を講ずるしか無い。
暫く連続運転を続けたが昨日診られた様な発熱は診られなかった。
12月5日 昨日の結果から 80MHz帯の SG の出力が足りないことが分かったので別の方法
を採る事にした。 今回の装置には放送を受信した信号が 10.7MHzで加えられ、内蔵の局
発と混合し送信部に加えているので同様に 10.7MHzの信号を加えた。
電流も1.3Aに増加し、52Ω終端での出力は約 3.5Wとなった。
出力も綺麗な波形となり、発熱も診られなかった。