今日お預かりしたのは Telefunken の 5093 W で MT 管 9球の 4バンドラジオで先ず電源回路
に問題が在りそうだった。 一次側の入力電流は約 1Aと定格の倍近くで電源投入後暫くして
内部から煙が立ち昇り始め電源を切ったが発熱部分は未だハッキリしていないが電源トラン
スのレアショートで無い事を祈るばかりである。 この種のラジオの修理、改造に付きまし
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発送に先駆け内部を掃除して頂いたと伺ったが未だ可也綿ホコリが残っていた。 中波用と
想われるバーアンテナが外れていたが輸送中に外れたのだろう。 しかしコンデンサ類も殆
ど当時のままの様なので絶縁の劣化が可也進んでいることが想像出来る。
9月21日 朝から取り組んだが下の画像の下の部分が音声の出力部分で本来このユニットと
本体はネジ 2本で本体シャーシーに固定されてなければならない。 離れているとグランドラ
インが切れて仕舞い音声出力は無くなる。 何故離して仕舞ったのか甚だ不思議である。
この機種の場合、AM(中波+短波) と FM は夫々独立した駆動系が使われているが下の画像に
見られる AM 用のダイアル糸 (スチールワイヤーの周りに綿?の被覆が被せられている) の外
側が破けて駆動軸に巻き付いて仕舞っている。 この部分を張り直すのは簡単では無い。
シャーシーの下にも可也の部品が在ることを忘れていた。 この面だけでもペーパー
コンデンサは 12個、ケミコンも数個在る。
9月22日 朝から取り組み先ずダイアル糸の張り替えに取り組んだ。 欧州製のこの時期の
物のダイアルの糸掛けは可也複雑なものが多く、現状をキチント記録しておく必要がある。
ダイアル糸を張り替え、次いでガラス製のフロントパネル(ここでは見えていませんが)、
ツマミ、押しボタン等のクリーニングを行った
コンデンサ類の交換に取り掛かったがそれまで見えていなかった物が数個見付かり
予想を大きく超える数の交換を行った。
最後は FM のフロントエンドの改造だが今日は時間切れとなった、明日以降取り組もう。
9月23日 FM のフロントエンドはこの時期の物としては始めての AFC 機能付きで若干勝手
が違ったが上手く改造出来これまで手掛けた物の中では最も高感度と想える物だった。