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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「明石」

2022-05-15 | g 源氏物語〇

「明石 明石の女君、身分違いの恋」

 前帖「須磨」の最後でいきなり起きた暴風雨が「明石」でも続く。雷も鳴りやまないまま幾日も経つ。都でも同じ空模様。光君のいる寝殿に続く廊に落雷! 仮の御座所でうとうとしている光君の前に故桐壺院(父親)が夢枕に立つ。生前そのままの姿で**「住吉の神の導いてくださるがままに、早く船を出してこの浦を立ち去りなさい」**(413頁)と告げる。このことば、現代語訳だと味気ない。奇遇にも翌朝明石の入道が船で迎えに来る。やはり夢でお告げがあったという。

明石に移った光君。都に残した紫の上を気にかけつつも、明石の君に心惹かれ・・・。明石の君は伊勢に下ったあの六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)によく似ていたというから、光君の好みのタイプだったのだろう。もっとも、光君はかなりストライクゾーンが広いと思うが。

光君のことが好きになれないという女性読者が少なくないというのも分かる。

身分の違いを気にする明石の君、娘に代わり父親が熱心に光君にアプローチ。とうとう二人は結ばれる。やがて明石の君懐妊。都では朱雀帝の夢にも故桐壺院があらわれる。帝は桐壺院と目を合わせてしまったせいか、眼病を患う。更に大后まで具合が悪くなるし、帝の祖父(右大臣)が亡くなる。**「やはり、あの光君が罪も犯していないのにこのような逆境に沈んでいるならば、かならずその報いがあるに違いないと思うのです。かくなる上は、元の位を授けましょう」**(428頁)と考えて大后に話すが、気丈な大后に厳しくいさめられる。だが、ふたりの病は次第に重くなる。で、結局、光君は京に戻ることに・・・。光君、復活!

(追記するかも)


1桐壺 2帚木 3空蝉 4夕顔 5若紫 6末摘花 7紅葉賀 8花宴 9葵 10賢木 
11花散里 12須磨 13明石 14澪標 15蓬生 16関屋 17絵合 18松風 19薄雲 20朝顔
21少女 22玉鬘 23初音 24胡蝶 25蛍 26常夏 27篝火 28野分 29行幸 30藤袴
31真木柱 32梅枝 33藤裏葉 34若菜上 35若菜下 36柏木 37横笛 38鈴虫 39夕霧 40御法
41幻 42匂宮 43紅梅 44竹河 45橋姫 46椎本 47総角 48早蕨 49宿木 50東屋
51浮舟 52蜻蛉 53手習 54夢浮橋

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火の見櫓のある風景を描く

2022-05-15 | g 火の見櫓のある風景を描く〇


上伊那郡辰野町横川にて 描画日2022.05.11

横川川に沿って集落が点在する辰野町の横川地区。私が好きな構図、道路によって遠近感が際立つ「道路山水」。高低差があり、変化に富んだ風景で、線描が難しい。あまり時間をかけると線が活きないことが分かったので、このスケッチでは線描を50分くらいで済ませた。いままで通り下描き無し。油性ペンでいきなり本チャンの線を描くという方法。左側の蔵の妻面が左右対称でないのが気になるが、まあそれも味、ということで。

雲の描き方をつかんだ。ホワイト絵の具は全く使っていない。塗り残しとブルー絵の具の水量の多少による濃淡の調整。これは透明水彩絵の具のごく基本的な使い方かもしれないが、描き方を習ったわけでもなく、自己流なので、今ごろ会得・・・。

スケッチは楽しい。


 

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