ベルミ21世紀美術館(ロシア)の模型 チューリッヒの展示会場
■ 13日(金)の午後、東京国立近代美術館で「ヴァレリオ・オルジャティ展」を観た。スイスを代表する世界的な建築家だそうだが、名前すら知らなかった。だが、なぜかどうしても観たいと思って、渋谷でフェルメール展鑑賞後、地下鉄で竹橋に移動した。
縮尺1:33の模型9点と詳細図、それからディスプレイ画面に次々映し出される作品の写真で会場が構成されていた。
水あばたが出たコンクリートが大理石の表面のようにも見える。厚さが3cmくらいあると思われるせき板を使ったコンクリート打ち放しの外壁。せき板の表面に直径が50cmくらいの花模様が深く彫り込んであって、それがコンクリート表面に出目地の模様となっている。出目地は珍しくはない。だが、このような造形は珍しい。
篠原一男からも影響を受けたという幾何学的な造形とざっくりとした素材感が創り出す不思議な調和、オリジナルな空間。空間構成、構造、素材の扱い、これらが独創的で実に興味深い展示だった。
建築、試みることはまだまだいくらでもある。
世界各地で開催されて東京が最終会場 (1月15日まで)