祭り屋台新造を記録したDVD(0607)
■ 日本三大美祭、そのひとつに数えられる飛騨の高山祭り。春、桜の咲く街を豪華な祭り屋台が進んでいく・・・。祭り屋台は飛騨の人々の心意気の結晶だ。 旦那衆は資金を惜しみなく提供し、匠は技術を持って応える。
江戸時代にはこうして造られた祭り屋台だが、明治以降は修理を繰り返すだけで新しく造られていないという。 平成元年、屋台新造の計画が実施に移される。綿密な調査に基づいて新しい祭り屋台の設計図が描かれる。腕のいい宮大工が材木選ぶ。原寸図を描く。屋台の部品を試作して細部を詰める。彫刻、金具、漆塗り。
高岡、輪島、京都 日本各地の職人達がこのプロジェクトに関わる。その数、150人。彼らの技が結集され、平成の祭り屋台が次第に形を成していく。職人達が持てる技を出し尽くした平成の祭り屋台が完成する。
このドキュメンタリーはそのプロセスを丁寧に追っている。 この仕事を支えたのは、たったひとりの篤志家だった。腕を振るう職人はまだまだいる、ということをこの記録映画は示している。いい仕事があれば・・・。
建築文化を支える職人達の技、その技を守り継承していくこと、最早それは国の責務ではないのか。
*屋台は山車とも呼ばれるがこの記録映画のナレーションに従った。