南天（墨彩画）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（はがき大）
立つ市に南天の箸を売る老女
難を転じてめでたきを説く　　　　　　　　　樋田哲夫
　
京都・伏見稲荷大社には大勢の参拝者が訪れ、露天商が軒を連ねていた。

延寿萬歳（書）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（豆色紙）
　えんじゅばんざい
　今年の年賀状の中にこの言葉を見かけた。西村桂州の流れを汲む書の道４０年のベテランの方で力強く素晴らしい字が書かれてあった。初めて知る言葉で早速豆色紙に書いてみた。延寿すなわち長命のこと。

七福神めぐり（写真）

願ひ事さほどなけれど正月は
七福神をゆるりと巡る　　　　　　　　　樋田哲夫

　七福神めぐり発祥の京都・都七福神に正月出かけた。その一つの寿老人をまつる革堂（行願寺）に石造の７体が境内奥左にあった。手前から２番目の寿老人は中国の神。

ディズニー映画より（水墨画）

若き日に親しみて見しディズニーも
今の吾には縁遠きもの　　　　　　　　　　樋田哲夫　

　デイズニー映画「わんわん物語」主人公のレディちゃんとトランプ君

新春萬福（書）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（豆色紙）
　しんしゅんまんぷく
　新春とは新年を寿いでいう。万福は幸福の多いこと。

黄檗山万福寺三門（写真）

　普茶料理は中国風精進料理のこと。大皿に人数分の料理が盛られて各人がそれを取皿に取る。

初春の祈り済ませて黄檗の
寺に聞こえし普茶料理かな　　　　　　　　樋田哲夫

豪雪（水墨画）

　炭酸ガスによる温暖化に苦慮する地球にこのところ猛烈な寒気団が襲来して日本では何年ぶりかの豪雪に見舞われている。こんなときに南北両極地では少しでも厚い氷になってほしいものだ。

温暖化の憂ひをよそに豪雪の
ニュースの続く日本の国は　　　　　樋田哲夫

万古長寿（書）

　　　　　　　　　　　　　　　　　（豆色紙）
　ばんこちょうじゅ
　万古は世の久しい間。永久。永遠。千古の意。
　すなわち永遠に長寿であること。

西国三十三観音霊場第十番札所三室戸寺（写真）

王朝の語りにいづる浮船の
ゆかの寺を訪ねけるかも

犬二匹（水墨画）

犬どもよ汝（なれ）の歳ぞと人々の
切なる願ひ聞き入れるべし　　　　　樋田哲夫

祥福（書）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（豆色紙）
　しょうふく
　めでたいこと。賀正、賀春などとともに年賀状によく使用される言葉。

西国三十三観音霊場第１０番札所三室戸寺（写真）

三室戸の寺に佇む朱の塔は
傾く冬陽に鈍く光れり　　　　　　樋田哲夫

鶴と亀（水墨画）

初春に初めて描きし縁起物
鶴は千年亀は万年　　　　　　　　樋田哲夫

福寿（書）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（豆色紙）　　
　ふくじゅ
　幸せで長命なこと。新年を迎えて書の欄には年賀状で見かけるようなめでたい言葉を掲載します。

西国三十三観音霊場第１０番札所三室戸寺（写真）

　平等院を訪ねたついでに三室戸寺へ足を伸ばすと、閉山時間が迫っていたが思い切って入ると人影はなかった。数枚の写真を撮るのが精一杯だった。
閉山の迫るを入れば三室戸の
広き寺域は吾ただ一人　　　樋田哲夫