みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

皇帝陛下の海の山

2014年11月23日 | 
栃木・群馬県境の百名山、皇海山(すかいさん)へ遠征する。

かねがね山のネーミングには目を見張らされることが多いのだけど、今回の皇海山も、ネーミングは一級品。
何と言っても、皇帝陛下の海の山なのだから。
皇海で「すかい」と読ませる。もちろん「SKY」への連想も働くけれども、残念ながら、山自体は、そういう爽快な青空のような雰囲気には欠け、山頂も樹林に覆われ、どちらかと言うと鈍重な面持ち。
とは言え、名にし負う百名山の一座なので、いろんな山から眺める皇海山は、けっこう目立つ存在。
でっぷりとして、山頂に少しくびれがあって、日光以南の連嶺の中で2100メートルの高度を持ち、その貫禄はなかなかのもの。

このところ残業、残業の日々が続き、家でのんびりしたい誘惑もかなりあったけれども、天気に恵まれた三連休、家にいてはお天道さまに申し訳ないので、気持ちを奮い立たせて出掛けることにする。
遠征山行の今シーズンラストチャンスだし、家にいては、仕事のプレッシャーへの負けを認めることになりそうだったので。

今回辿ったルート、皇海橋からの往復は、歩行7km、標高差も700メートルほどで、行程は楽ちんな部類なのだけど、なかなか一筋縄ではいかなかった。

上の方は、数センチの積雪で、不動沢のコル直下の急斜面はとても滑りやすくて、かなり肝を冷やす(鋸山の往復よりも)。そして、下山時は事実、滑って、立木に頭を強打して、一瞬、星が跳ぶ。コブもこさえてしまう。何てことだ!

アプローチの根利(ねり)からの栗原川林道は、20キロほど、1時間半ぐらい延々とダートが続き、落石も随所に。「ガリ!」、何回か車の底を石にぶつけてしまう。燃料タンクに穴が開いて、ガソリンがなくなってしまったら困るなあと不安に・・・。

天気も、今一つ。
自分が稜線に出た9時過ぎには、かなり雲が広がり、特に北方の展望はすっきりしない。
それでも、途中立ち寄った鋸山からは、日光連山、南方には、赤城、妙義、榛名、奥秩父と思われる山々も眺められて、慰められる。
上信越国境で、新潟方面は雨の天気予報でもあったし、もともと展望の効かない山とのことなだったので、まあ、良しとしよう。

帰りは、道中で知り合った若い学生さんを乗せて、沼田まで。
若い人と、百名山のことなど、山の話をいろいろするのは、愉快だった。
自分も、昔20代の頃、延々20キロの林道歩きをしてる時に、親切な人に同乗させてもらって、野営を免れたことがあったので、その時の恩返し、20年ぶりに借りを返した気分。


鋸山(不動沢のコルから)
てっぺん近くは、かなり急で、登り応えあったなあ。


鋸山から、赤城、妙義、榛名 のはず


赤城山の奥は、奥秩父のはず。
遠くに来たもんだ・・・。


日光の連山にも雪雲が攻めてきている。


雪がついて滑りやすい鋸山の下り、写真だと急な感じが全然出ないなあ・・・。


一応、皇海山山頂で。

これで、今シーズンの百名山巡礼は、おしまい。
来シーズン、手ごわい東北の奥地の山を、はてさて、どうやって攻めようか?

======
<メモ>
皇海橋の駐車場は、7時半頃に5台だけ。
人気の百名山で、3連休の中日だったけれども、さすがに雪がついて危ないからか、人は少なめでした。

今回は渋滞無しだったので、名古屋から沼田まで5時間。
岡谷から、美ヶ原の下を新和田トンネルで抜けて、佐久まで1時間。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山の人気者 | トップ | 受難期が続いているのだな! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事