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みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

メリークリスマス仕様のピアノにて

2005年12月04日 | ピアノ
今日は、ピアノの会に参加させて頂いて、2曲弾く。
坂本龍一「Merry Christmas Mr.Lawrence」とカッチーニの「アベ・マリア」
主催者の先生の気配り、心遣いが行き届いていて、楽しい会だった。
ピアノは、ヤマハのメリークリスマス仕様のピアノで、象牙の、たいへん軽いタッチのピアノだった。

今日は、譜面を見ながらの演奏だったのだけど、途中、風?(鼻息?)で楽譜が飛ばされて落ちてしまい、曲が止まってしまったのは残念。
ん~。ちゃんと台紙に貼らないと駄目ですね・・・。

わりと好評だったのは、カッチーニの「アベ・マリア」だった。

ネットを徘徊してたときに、たまたま、ここのLibrary04で見つけたものなのだけど、たいへんシンプルで、その分、原曲のおごそかな雰囲気がより感じられて、気に入っているのです。カッチーニの「アベ・マリア」は他に加羽沢美濃さんの編曲もあるのだけど、音が複雑で、自分にはちょっと難しい・・・。

カッチーニ「アベ・マリア」に限らず、このPiano1001のサイトは、楽譜も豊富で、模範演奏もとてもきれいで、ピアノ好きには嬉しいサイトです。

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中村紘子さんと握手する

2005年11月19日 | ピアノ
中村紘子さんのリサイタルに行く。流麗なモーツァルト、フランスの明るい光が踊るようなドビュッシー、ラベルのおどろの夜、華麗で縦横無尽、息つく暇もないリストの大スペクタルと、改めて、ピアノの魅力を堪能。アンコールもショパンの名曲を中心に5曲も。大満足。

終演後はサイン会に向かい、「自分もピアノをやるので、是非、握手して頂けませんか?」の一言に、「まぁ!」と発せられて気軽に応じて頂けた。気さくな人柄が感じられる。とても温かくて柔らかい手。(昨年の加羽沢さん、クオレの井波さんと、なんだかピアニストと握手するのが趣味になってきたかも・・・)

でも、出だしは、ちょっとびっくり。女史もきっと冷や汗ものだったのではないかな?
1曲目の、モーツァルトK.331(トルコ行進曲付)の第1楽章はミスタッチも幾つかあったし、第2楽章は最初の1/3ぐらい弾いただけで、第3楽章に入ってしまう。多分、暗譜落ちされたんだろうな・・・。ちょうど大きな楽句の終わりだったから、この曲を知らない人には、ちょっと2楽章が短かったなぁと感じるだけだったろうが・・・。
このソナタは自分の愛奏曲なので(といっても第1楽章だけ)、たまたま、よく分かったのだけど、中村紘子さんのようなピアニストでも、こういう事件があるんだなぁ・・・。自分が人前演奏で、ビクビクするのも、まぁ仕方ないか・・・。と変なことに納得。

中村さんのピアノは、自分の拙い耳には、どちらかと言うと人工的、硬質で、輪郭のくっきした、決然としたピアノに感じられる。甘系の曲(例えば、今回のアンコールにあったショパン「別れのワルツ」など)、自分の好みに合わない曲も一部あるのだけど、でも生で聴いてみると、やはり素晴らしいピアニストだなぁ、好きになった。今回はフランス~スペインのラテン系で統一されてたんですね。

~プログラム~
モーツァルト「ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331」「ピアノ・ソナタ第9番イ短調K.310」「ピアノソナタ第18番ニ長調K.576」
ドビュッシ「2つのアラベスク」 ラヴェル「ソナティナ」 グラナドス「哀歌 又は 乙女とナイチンゲール」 リスト「スペイン狂詩曲」

(アンコール)ショパン「ノクターン遺作」 ラフマニノフ「鐘」 ショパン「ワルツ9番」「ワルツ1番」「革命」

in 豊田市コンサートホール
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ピアノのミニコンサートで

2005年11月06日 | ピアノ
地元で自分の所属するピアノの会のミニコンサートを聴きに行く。
ピアノの先生より、偵察の指令があったので。
(発表会向けに、連弾のいい曲を探しているのです)

プロのピアニストのリサイタルとは違い、自分が弾いてみたい曲の発掘という意味もあったのだけど、残念ながら成果はあまりなし。でも、ディズニーのメドレーは少し弾いてみたいかな。

面白かったのが、小さな子供に飛び入り参加してもらって連弾するコーナー。
「ド」を16回?ずっと弾く曲と、「メリーさんの羊」「蝶々」の3曲を、子供に参加して楽しんでもらおうという趣向。

ささやかな発見は、「メリーさんの羊」よりも「蝶々」の方が、少し難しいということだ。
理由:「メリーさんの羊」で使う音はドレミソの4つで、ミソの2度も1ヶ所だけ。
「蝶々」はドレミファソの5つに増えて、ソミ、ファレの2度も少し多い。

すみません。つまらない発見で。
そうだ、もう一つ、思ったこと。編曲物のプログラムの場合、使っている楽譜名・出版社をパンフレットに書いて欲しい。
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ルバートから、差し引きゼロへ

2005年11月04日 | ピアノ
先日、ピアノ仲間と話をしていて、ルバート(=テンポを揺らす)について興味深い話を聞いた。
ルバートのポイントは「ゆっくりさせた分は、どこかで取り戻さないといけない」のだそうだ。
言うなれば差し引きゼロ。それによって説得力のある演奏になると言う。なるほどなぁと思った。

その話がずっと頭に残っていて、ふと、差し引きゼロの法則は、なにもテンポに限ったことではないような気がしてきた。
音の大きさについても、あてはまる?出した分は、どこかで押さえる。

それに、音楽に限ったことではなくて、もっと発展する?
たとえば美術、美しい女性の体の線、出る部分と凹む部分のバランスなどなど・・・。
「差し引きゼロ」は、いろんな芸事にあてはまるんだろうな・・・。
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若い頃の記憶

2005年10月23日 | ピアノ
クラシックの練習に疲れて、気分転換で、大昔、高校の時に弾いていたポピュラーの曲を試しに弾いてみたら、弾けるそ。しかも、けっこう暗譜してる。

ポール・モーリアは、よく弾いたのだ。エーゲ海の真珠、涙のトッカータ、薔薇色のメヌエット、サバの女王・・・。若い頃の記憶は、身体の奥底に眠ってるんだなぁ。当時、本当に好きだったからなぁ。

よせばいいのに、楽譜を出してきて、お~、懐かしいなぁ~!と弾いていたら、こんな時間になってしまった。人前演奏に向けて、さぁ頑張ろうと思っていたのに・・・。相変わらず、駄目駄目なそらみみである。
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ショパンコンクールが終わって

2005年10月22日 | ピアノ
本日、ショパンコンクールの結果発表で、日本人の一等賞の夢は叶わずか・・・。

最近、スケルツォ2番の練習中なので、ちょっと奮発して、有名どころのピアニストのスケルツォ2番を、片っ端から、聴いている。
ユンディ、ブーニン、アルゲリッチ、アシュケナージ、ポリーニ、ミケランジェリ、キーシン、中村紘子、プレトニョフ・・・。
自分のレベルからすると皆、技術、音楽性、申し分ない神様みたいなピアニスト。
でも、よく聞き比べてみると、好き、嫌いが見えてくる。
(スケルツォ2番に関しては、ユンディとプレトニョフが好きかな。)

結局のところ、音楽は、やっぱり好みだと思う。

審査員並に、ずば抜けた耳を持ってない限り。

ピアノの世界では、5年に1度のビックイベントのショパンコンクールでも、サッカーなどに比べると、まるで盛り上がりに欠けるのは、そんな特別な耳を持っている人は、極めて少ないからか。

自分の耳も、基本的には貧弱なのだけど、自分の練習する曲についてだけは、ピアニストによる表現の違いが、よく分かる。多分、今の調子で、ピアノの練習を続けたら、ピアニストの違いも、いろいろ分かってくるんだろうな。ピアノの練習の楽しみの一つは、だんだん耳が肥えて、違いが分かってくることにあるじゃないかな。
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チェルニーは続くよ、どこまでも

2005年10月12日 | ピアノ
今月末、人前演奏の機会があるので、2年前に弾いたラモー「エジプト人」の復刻版演奏を企んでいる。
当時頑張って練習したおかげで、数日でかなり復活。2年前よりも、指は多少、きびきび動いてくれてるような・・・。全然定かではないけれど・・・。

2年間、チェルニー、ハノンを続けても、まぁその程度なんだなぁ・・・。

しかし、やっぱりチェルニーをやることで、ミスタッチは減るのではないかな?

もちろん、弾き難い音型を、うまく指の筋肉のバランスをとって弾けるようにするためのトレーニング(運動神経を鍛える)というのが主目的なんだろうけど、
それだけじゃなくて、
なんというか、基本的な音型、演奏パターンを、手というか脳細胞に刷り込ませるおかげで、少ない注意力で各パッセージを弾けるようにする。
そういう効果も大きいと思う。

チェルニーで訓練する前は、ドレミファソラシドを弾くのに、10のパワーを使っていたのが、チェルニーで散々、鍛えることで、5のパワーで弾けるようになる。
残りの5は、他のこと(=ミスタッチ防止や曲想etc)に、使えるという寸法だ。

そんなことを練習中、思いつつ、果てしなく続くよチェルニーは・・・。

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速く弾くための2つの練習

2005年10月02日 | ピアノ
青柳いづみこさんの「ピアニストから見たピアニスト」を少しずつ、読み進めてる。
リヒテルの章で、リヒテルの練習方法について、次の一文があって、なるほどと思う。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
スピードスケートの清水宏保は、500m35秒台と34秒台ではまるで感触が違う、世界が違う、と言っている。生徒にゆっくり練習するように言うと、筋肉の動きまでゆっくりしてしまう。それでは、本来のスピードの中で筋肉と対話することができない。こういうときは、いったん無理を承知で「ほんとうのテンポ」で弾いてみるといい。そのあとでゆっくり練習する。「ほんとうのテンポ」での動きをきざみつけてから、タッチのスピードは変えず、全体のテンポだけ遅くする。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
そうなのだ。今まで、上級者の方から「速く弾けるようになるためには、ゆっくり弾くのを繰り返すこと!」とアドバイスをもらうことが多くて、今一つ、しっくり来てなかったのだ。思うに、速いスピードを経験したことのある上級者は、この一文にあったように、速く弾く時の感覚が、身に備わっていて、ゆっくり弾きでも効果があるのだと思う。
でも、ほんとうに、自分が一度も経験したことのない未知の速く弾く感覚は、ゆっくり弾きだけでは、到達できないのだと思う。
一度、無理を承知で、本来のスピードで弾いてみて、どのくらいの瞬発力、敏捷性が必要になってくるのか、最初にイメージできておくことが、必要なのだと思う。その上で、ゆっくり弾きをする。

自分の先生は、ハノンやチェルニーは、とにかく速く弾くことを要求されて、いつも閉口していたのだけど、やっぱり自分の限界を少しでも引き上げる速く弾く練習は、必要だなぁ。(短距離走者が、いつもゆっくり練習していても、タイムはアップしない)
速く弾けるようになるための
 ・速く弾く練習と
 ・ゆっくり弾く練習

の意味が、ようやく理解できた気がする。
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「翼のはえた指」のびっくり

2005年09月26日 | ピアノ
「翼のはえた指」で、幾つか印象に残った話のつづき。

1.聴いただけで指使いが分かる
安川さんがパリ音楽院で学ばれていた頃、恩師ラザール・レヴィのレッスンの話。
「どの指がどんな音を出すかを完全に熟知していた師が、広い部屋の向こうで、全く生徒の指をみずに指使いを訂正」したとのこと。
演奏を聴いただけで指使いが分かるとは・・・・。一流の音楽を聴く耳って、そういうものなんですね。

2.ベーゼンドルファー
安川さんが好んで弾かれていたピアノがエラール(非常に軽いタッチで、カラッとしていて、それでいて腰がある)。
でも、残念ながら、今は会社がつぶれてガヴォーという会社がひきつぐものの、昔日の面影はない。その往年のエラールに一番近いのが、ベーゼンドルファーで、タッチで音色を変化させられる可能性があるとのこと。
ベーゼンドルファーのピアノ、一度、さわってみたい。

3.晩学ピアニスト
昭和前期に活躍したピアニスト、井口基成氏(中村紘子さんの師事した井口愛子女史の兄)は、ピアノの本格的スタートが16歳だったとのこと。「本格的」という言葉がとても気になるけれど、しかし、16歳スタートで日本を代表するピアニストとは!
これもびっくりする話でした。
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翼のはえた指

2005年09月25日 | ピアノ
青柳いづみこ著「翼のはえた指(評伝 安川加壽子)」を読む。
安川加壽子、戦中・戦後の日本を代表するピアニスト。9年前の1996年に他界される。
青柳いづみこさんの筆は鮮やかで、ぐいぐい読み進む。冷静で理知的な文章の随所に青柳さんの師、安川加壽子への敬愛の念が滲み出ているように感じる。

安川加壽子の生涯(幼少時に渡仏、15歳にしてパリ音楽院を最高の成績で卒業し、第二次大戦を機に帰国、戦中、戦後は日本の楽壇の重鎮として活躍)を辿りながら、今まで断片的にしか持ち合わせていなかったピアニズム、ピアニストの系譜が、線で繋がってゆく。
 ショパン → ドビュッシー → コルトー、ラザール・レヴィ → 安川加寿子
安川加寿子の門下には、館野泉さんや、羽田健太郎の師の有賀和子の名前も。

それにしても本書に出てくる、驚異的なエピソードには、ただただ目を見張るばかりだった。
・肩を骨折した状態で、ショパンのピアノ協奏曲1番を演奏。
・リウマチで、右手の薬指が動かない(腱切断)状態で、リサイタルに臨みシューマンを、更にリサイタルの途中からは右手の小指も動かなくなってしまった状態、3本の指でショパンのマズルカやワルツを弾いた。
俄かには信じ難い話。こういうアクシデントに見舞われて、観客にそれと知られずに演奏を続けられるというのは、想像を絶して凄い。まさにヴィルトゥオーゾ。
この逸話は最後のリサイタルの話だけど、その後、リウマチにピアニスト生命を絶たれ、骨疎しょうで骨折を繰り返された晩年の苦労を思うと、胸に迫るものがある。
ついつい、こういった目立つエピソードに目がいってしまうけど、肝心なのは安川加寿子の最大の功績、美しい音色や脱力奏法の追究といった今日のピアニズムの潮流の礎を築いたことだろう。

個人的に、安川加寿子さんといえば、小さい頃のレッスンで安川さんの教則本「ピアノのテクニック」(緑色の大きな本)を使っていたことが唯一の接点。こんなに凄いピアニストだったとは、その当時、知る由もない・・・。自分のピアノの基礎の幾らかはこの「ピアノのテクニック」にあるわけで、改めてご冥福をお祈りしたい。

そうそう、青柳いづみこさんと言えば、新刊の「ピアニストが見たピアニスト」も楽しみなのだ。
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