タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

分娩取り扱い中止のお知らせ

2020-06-12 11:58:23 | つれづれ
上の写真は、今夏、初採れのキュウリです。
今年の目標は、スローライフですからね。
もう20年以上休みも無く、遠出したことも無く、
子供たちとゆっくり遊ぶことさえできませんでしたからね。
最近買った本で、「あやうく一生懸命生きるところだった」というタイトル本は、示唆が有りました。

それでもタマル産では今週もたくさんの赤ちゃんたちが生まれましたよ。
朝来市から通院されていたカップルは、「不妊症の時からお産までお世話になりました。」と感謝して頂きました。
いえいえ、まだまだこれから2人目、3人目とお付き合いは続くのです、とお答えしましたよ。
そう、タマル産の診療圏は広くて、丹波市や福知山市、豊岡市や朝来市、舞鶴市から通院されている方も多いですね。

ところで一昨日、突然、丹波篠山市の酒井市長がタマル産を訪ずれられました。
3月で兵庫医大さんが分娩の取り扱いをやめられたので、
これから末長く頑張ってくださいね、という励ましで来られたのだと思ったのですが、どうやら全く正反対の要件でしたよ。

兵庫医大の件では、私も抗議活動としてこのブログを一時閉鎖したのです。
それでも懲りずに今度は助産所を作って、お産までするという話でした。
予定通りだと扱い件数は100人以上ですって。
仮にうまくいっても、数人の間違いでしょう。
助産師を大勢雇用して、24時間、医師無しでお産できるのですか?
だいたいそんなにたくさんの助産師も集まらないでしょうし、予算も大甘ですよね。

今は昭和初期ではないのだから、必ずお産にはトラブルが伴うのです。
助産所を作るには嘱託医(しょくたいくい)というのを決めなければいけないのですが、
兵庫医大、三田市民、丹波医療センター、済生会病院にも断られて、
市長のコメントは、「甘く見ていた」と報道されていましたよ。

それで、この話はもう終わったのだと思っていたのです。
ところが市長の訪問は、助産所復活の話でしたよ。
タマル産ではもう20年以上も前から、ソフロロジー式分娩教育というものを取り入れて、
他院では無いほど、分娩までにたくさんの分娩前教育を行っているのです。
にも関わらず、市が分娩前教室を全て二重に開催するのだそうです。
タマル産では土曜日ですが、平日だったら参加者も少ないでしょう。

それどころか、その後のニュースで知ったのですが、妊婦健診もする予定なのだそうですよ。
新しく1億円を超える施設を建設して。
産後ケアという、産後に宿泊できる施設も兼ねているのですって。
昨年、一昨年にタマル産で宿泊型の産後ケアを利用されたのは、わずか7人と9人でしたよ。
このうちの何人の利用を想定されているのでしょうか。
24時間助産師が付き添って、食事も4食1週間出すのですよ。
わずか数人かもしれない、ひょっとすると利用者はゼロかもしれないのに、
建設だけで1億円超、それに助産師3人も新規に雇用するのだそうです。
運用費も高額になるでしょう。
医療機器まで想定しているのでしょうか。

そもそも産後ケア制度が導入された時にも、市とは一悶着あったのですよ。
篠山市は赤字だから、制度は作ったけれどなるべく使わないように、とクギを刺されたのです。
当時は患者さんが制度を利用したいと市に申し出ても、なかなか許可されませんでしたよ。
それが今ではタマル産が積み上げてきた事業を取り上げて、市がやるというのでしょう?

市の方針は、まずは母親学級から、次に妊婦健診も、あわよくば産科医が見つかればお産も、ということでしょう。
どうもタマル産の役割をいつまで経っても無視されているようですね。
前に兵庫医大さんが看護師不足で1年間お産をやめられた時期が有ったのですが、
この時もタマル産では人員を大幅に増員して対応したのです。
それが突然再開されて多数の職員に退職してしもらった事件も有りました。
今回もそうなるのでしょう。
兵庫医大の撤退によって、タマル産では人員を増員しているところですからね。

これら一連の問題はどこから発しているかと言うと、
酒井丹波篠山市長が中心となって、悪政を進められているのです。
My 助産師という聞こえの良い言葉を使って、税金の無駄遣い、
現在丹波篠山市で唯一の分娩施設であるタマル産の軽視は許せませんね。

早く家に帰りたいからお産はしないと言われた兵庫医大には毎年1億2千万円、
産後ケアが年間1件でも有るかどうかわからない施設とやらにこれまた1億2千万と運営費、
これらが無駄と感じているのは私だけでしょうか?

さすがに私も意欲が下がってしまったので、人生の後半はお産の取り扱いを中止して、スローライフと致しましょう。
ということで、来年度はお産の扱いを中止致します。








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