今日は篠山市の方が来られて、篠山市子育てふれあいセンターの資料を置いて行かれたので、
ちょっと宣伝しておきましょう。
ささやま、たんなん、にしき、こんだの4箇所設置されているようです。
それぞれの利用時間が異なるので注意してください。
利用できるのは、0歳から修学前の親子です。
気軽に覗かれてみてはいかがでしょうか。
丹波市さんでも、同じような活動が有るのではないですか。
少し前に、着床のお話をしました。
着床とは、精子と卵子が卵管の中で受精をし、
分割しながら子宮の中に流れてきて、
子宮内膜にくっつくことを言います。
受精だけでは妊娠とは言えず、着床して初めて、妊娠と言えるのです。
ただし臨床的には、超音波で肉眼的に確認できるところになって初めて妊娠成立と言います。
この辺りのことを前回は説明したのですが、すっかり忘れられたでしょう?
それでも今日はその続きです。
だってこの分野は、私が長年、研究してきたところなのですから。
受精卵は分割すると、胚と呼ばれるようになります。
アメーバのように触手を延ばして、子宮に張り付くのです。
子宮内膜の表面の上皮細胞を剥がしながら、基底膜と言われる膜の上を這うようにです。
この辺りは受精着床学会の学会誌にもむかし、載せています。
この着床に際して、胚は、hCGというホルモンを分泌しています。
hCGは卵巣を刺激して、卵巣からプロゲステロンを分泌させます。
そしてこの卵巣ホルモンであるプロゲステロンは、子宮内膜を分厚くさせるのです。
もっともプロゲステロンが働くには、ベースにエストロゲンとテストステロンも必要ですが。
これもJCEMという雑誌に私が投稿しています。
局所ではプロゲステロンは、もっと小さなサイトカインという物質を介して作用しています。
その1つがLIF(リフ)という物質なのですが、
これは共同研究者の小島先生が発表されています。
彼は今、西宮で開業していますよ。
以前、篠山マラソンに走りに来ていた時に、タマル産に寄ってくれました。
このように胚と卵巣と子宮は、着床に関して共同作業しているのですね。
ちょっとした「ずれ」で妊娠しなくなります。
それが脱落膜化異常による着床不全という、不妊症の1つの原因なのです。
排卵してからちょうど1週間で子宮に着床するのですが、
着床できるのは、わずか2日間だけだということが分かってきました。
子宮が分厚くなる脱落膜化という現象が早すぎても遅すぎてもいけないのです。
子宮内膜が脱落膜化する意味はというと、
いつでも着床できるとすれば、悪い胚でも着床してしまうのを防ぐためです。
悪い胚が着床してしまうと、流産を繰り返してしまいますからね。
逆に、着床できる期間が短すぎると、良好胚も受け入れられなくなってしまうので、
加減が難しいところですよ。
着床する頃に、子宮内膜が10ミリ以上分厚い方が良いのです。
不妊症の女性には、よくプロゲステロン製剤を処方するのはそのためです。
タマル産では、保険が利くように、飲み薬を処方することが多いです。
hCGを注射することも有りますが、最近の流行では有りませんね。
体外受精の時などは、どうせ自由診療なので、
保険は利きませんが、プロゲステロンの膣座薬を処方されることでしょう。
自分で使用できるので、クリニックに通う必要はなくなりますが、
日に3度、膣に挿入しないといけないというのは、少し抵抗が有るかもしれませんね。
施設によっては、プロゲステロンの注射剤を数日おきに注射しているところも有ります。
ただしこちらは飲み薬と同じで、全身的に効果は有りますが、
子宮局所の濃度は上がらないかもしれません。
ですが統計的には、有意差は無いという意見が多いようです。
使用する期間ですが、体外受精では妊娠8週まで使用することが多いようです。
ですがタマル産では飲み薬で黄体期の補充療法をして、
しかも妊娠5週までしか使用しません。
これには私なりの理由が有って、半世紀以上前でのアメリカでの事件のためからです。
切迫流産の薬として、むかしはエストロゲンとプロゲステロンの合剤が使われていて、
生まれた赤ちゃんは問題無かったのですが、
その子たちが15歳くらいから20歳くらいになって、
卵巣がんや精巣がんが増えたというのです。
この事件は、サリドマイド事件と、もう1つの大きな事件でしたからね。
なかなか妊娠中の薬というものは、後世にならないと、影響は分からないものですからね。
ちょっと宣伝しておきましょう。
ささやま、たんなん、にしき、こんだの4箇所設置されているようです。
それぞれの利用時間が異なるので注意してください。
利用できるのは、0歳から修学前の親子です。
気軽に覗かれてみてはいかがでしょうか。
丹波市さんでも、同じような活動が有るのではないですか。
少し前に、着床のお話をしました。
着床とは、精子と卵子が卵管の中で受精をし、
分割しながら子宮の中に流れてきて、
子宮内膜にくっつくことを言います。
受精だけでは妊娠とは言えず、着床して初めて、妊娠と言えるのです。
ただし臨床的には、超音波で肉眼的に確認できるところになって初めて妊娠成立と言います。
この辺りのことを前回は説明したのですが、すっかり忘れられたでしょう?
それでも今日はその続きです。
だってこの分野は、私が長年、研究してきたところなのですから。
受精卵は分割すると、胚と呼ばれるようになります。
アメーバのように触手を延ばして、子宮に張り付くのです。
子宮内膜の表面の上皮細胞を剥がしながら、基底膜と言われる膜の上を這うようにです。
この辺りは受精着床学会の学会誌にもむかし、載せています。
この着床に際して、胚は、hCGというホルモンを分泌しています。
hCGは卵巣を刺激して、卵巣からプロゲステロンを分泌させます。
そしてこの卵巣ホルモンであるプロゲステロンは、子宮内膜を分厚くさせるのです。
もっともプロゲステロンが働くには、ベースにエストロゲンとテストステロンも必要ですが。
これもJCEMという雑誌に私が投稿しています。
局所ではプロゲステロンは、もっと小さなサイトカインという物質を介して作用しています。
その1つがLIF(リフ)という物質なのですが、
これは共同研究者の小島先生が発表されています。
彼は今、西宮で開業していますよ。
以前、篠山マラソンに走りに来ていた時に、タマル産に寄ってくれました。
このように胚と卵巣と子宮は、着床に関して共同作業しているのですね。
ちょっとした「ずれ」で妊娠しなくなります。
それが脱落膜化異常による着床不全という、不妊症の1つの原因なのです。
排卵してからちょうど1週間で子宮に着床するのですが、
着床できるのは、わずか2日間だけだということが分かってきました。
子宮が分厚くなる脱落膜化という現象が早すぎても遅すぎてもいけないのです。
子宮内膜が脱落膜化する意味はというと、
いつでも着床できるとすれば、悪い胚でも着床してしまうのを防ぐためです。
悪い胚が着床してしまうと、流産を繰り返してしまいますからね。
逆に、着床できる期間が短すぎると、良好胚も受け入れられなくなってしまうので、
加減が難しいところですよ。
着床する頃に、子宮内膜が10ミリ以上分厚い方が良いのです。
不妊症の女性には、よくプロゲステロン製剤を処方するのはそのためです。
タマル産では、保険が利くように、飲み薬を処方することが多いです。
hCGを注射することも有りますが、最近の流行では有りませんね。
体外受精の時などは、どうせ自由診療なので、
保険は利きませんが、プロゲステロンの膣座薬を処方されることでしょう。
自分で使用できるので、クリニックに通う必要はなくなりますが、
日に3度、膣に挿入しないといけないというのは、少し抵抗が有るかもしれませんね。
施設によっては、プロゲステロンの注射剤を数日おきに注射しているところも有ります。
ただしこちらは飲み薬と同じで、全身的に効果は有りますが、
子宮局所の濃度は上がらないかもしれません。
ですが統計的には、有意差は無いという意見が多いようです。
使用する期間ですが、体外受精では妊娠8週まで使用することが多いようです。
ですがタマル産では飲み薬で黄体期の補充療法をして、
しかも妊娠5週までしか使用しません。
これには私なりの理由が有って、半世紀以上前でのアメリカでの事件のためからです。
切迫流産の薬として、むかしはエストロゲンとプロゲステロンの合剤が使われていて、
生まれた赤ちゃんは問題無かったのですが、
その子たちが15歳くらいから20歳くらいになって、
卵巣がんや精巣がんが増えたというのです。
この事件は、サリドマイド事件と、もう1つの大きな事件でしたからね。
なかなか妊娠中の薬というものは、後世にならないと、影響は分からないものですからね。