タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

2月4日は何の日でしょうか?

2017-02-13 21:23:06 | 産科

上の写真は、丹波市柏原町の こころ ちゃん、1月7日生まれ。
「心優しい子になりますように。
ドキドキで痛かったけれど、生まれた瞬間は感動しました。
お産から退院の時まで、みなさん優しく接してくださって、嬉しかったです。」

初めてのお産は、いろいろと考えてしまいますからね。
タマル産では、助産師さんによるソフロロジー教室を、
お産が近づいたら健診と一緒に毎週していますから、
参加しておけば、少しでも自信を持って産めるようになりますよ。

ところで明日は2月14日でバレンタインデーですが、
もう済んでしまった2月4日は何の日でしょうか?
それは、風疹の日でした。
今日は、日本産婦人科医会のプロジェクトを紹介してみましょう。

1、風疹にご注意! わが国では風疹の流行リスクはいまだに消えていません!
2、妊娠20週ごろまでに風疹ウイルスに観戦すると胎児が先天性風疹症候群になるおそれが生じます。
3、30〜50代の男性は風疹に対する免疫のない方が多く、風疹流行の要因となっています。
4、海外流行地への渡航は風疹ウイルスに観戦するリスクを上げます。渡航の際は万全の風疹予防対策、また帰国後は風疹発症リスクに対する適切な対応策をとってください。

妊娠すると、血液検査が有りますね。
初期に必ず、風疹抗体価なるものを検査します。
結果は、2倍、4倍、8倍、16倍、32倍、64倍、128倍、256倍、512倍といった具合です。
これは血液を倍々で薄めていって、何倍希釈のところまで抗体が検出できますよ、という意味です。
薄めても抗体が検出できるということは、抗体をたくさん持っているということですね。

読み方は、16倍までなら抗体が十分でない、32倍以上なら大丈夫。
逆に256倍以上なら、最近風疹にかかったのではないかと疑われてしまいます。
そういう場合はさらに詳しい検査で、風疹抗体IgMという検査もします。
かかってしばらくしか陽性にならないので、妊娠中に陽性なら、妊娠中の 感染が疑われるのです。
ですが、これも絶対ということでないのですよね。
陽性でも初期の感染でないことも有れば、初期の感染でも胎児に影響しないことも有りますからね。

それで抗体価が低い場合はどうすればいいか、と言うと、
ご主人に予防接種を受けてもらうのです。
ちょうどご主人たちの年齢は、風疹の予防接種を受けていないからですよ。
私たちの年代は、女性のみが中学2年生になったら、集団で受けるものだったからです。
今のご主人たちは、男性だし、しかも個別接種に変わる移行期に当たるからなのです。

もし妊娠初期にお母さんが感染して、胎児に移行すると、
流産したり、あるいは生まれても目が見えない、耳が聞こえない、心臓疾患にかかることが有るのです。
そうなってからしか人間って後悔しないのですよね。
抗体価が低ければ、すぐにご主人に予防接種してもらい、
お母さんは産後に、次の子のために予防接種をするのですよ。

ただし注意点としては、大人になってから予防接種をしても、
抗体価は変わりませんからね。
次の妊娠の時にやっぱり低いので、と言って、再度予防接種をする必要までは有りませんよ。
これだけ言っても、なかなかご主人も本人も、半分は受けてもらえないでしょうけれどね。
ちなみに篠山では半額の助成有り、丹波市では助成は終わったようですよ。