タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

産み方なんてこだわりません

2017-02-08 20:55:48 | 産科
丹波市市島町の、ゆずなちゃん、12月28日生まれ。
「明るくおおらかな子に育ってください。
割と早かったので、あまりしんどくはなかったです。
母乳のこととか子供の体重のこととか親身になってくださって嬉しかったです。
次も今回と同じように、ウォーターベッドで産みたいです。」

ウォーターベッドのファンのお母さんができて嬉しいですよ。
ですが、みんなが産めるわけではありません。
それでもそれほど気にすることは有りませんからね。
産み方なんて、いろんな方法でいいのですから。

今日も赤ちゃんが2人生まれました。
みなさんがまだ寝ている時かもしれませんね。

2人目の赤ちゃんは、へその緒が首に2回も巻いているのが分かっていましたし、
案の定、予定日よりだいぶ遅れてしまっていたので、
陣痛を誘発することにしました。
へその緒が巻いていると、よく予定日より遅れるのです。

いきなり陣痛誘発剤を使うと、胎児が圧迫されてしんどいばかりですから、
まず子宮の出口を風船で開きます。
ここから陣痛をつければ、ほら、すぐに生まれましたよ。
風船を入れておいたおかげで、膣や子宮の出口が柔らかくなっていましたから、
胎児のへその緒が引っ張れて苦しくなってからも、すぐにお産にすることができました。
ただし、タマル産のオリジナルの、子宮口用手開大法を使ったのですけれどね。

今回もやはり、他院では帝王切開になっていたことでしょうね。
また今日も助けてあげられて良かったです。
ただ、こういう時は、ウォーターベッドではお産しません。
初めから難産だと分かっている場合は、分娩台で産んでもらうのですよ。
生まれる前には酸素を吸ってもらったりしますし、
場合によっては吸引分娩になるかもしれません。
さらには今日も、緊急帝王切開の準備もしておきましたからね。

タマル産では、分娩台から移ることなく、そのままのベッドで帝王切開をします。
だからすぐに帝王切開できるのですね。
リスクが有る場合は、ウオーターベッドでは産まない、というお話でしたが、
まあ、産み方なんて、そうこだわることは有りませんからね。
毎回、いろんなスタイルで産んでみればいいではないですか。

今日からまた寒くなるようですね。